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H.C.R2016(国際福祉機器展)に参加しました

福祉機器に完全はなく、日々試行錯誤の連続

2016年10月12日~14日まで、東京ビックサイトで開催されているH.C.R2016(国際福祉機器展)に参加しました。私の目的は、最新の介護情報の収集なのですが、一言で福祉機器と言っても範囲が広すぎて、欲しい情報探すのは容易ではありませんでした。

りんかい線で国際展示場の駅で降りると、すぐに無料のシャトルバスの看板があります。ビックサイトでのイベントは、何度か参加したことがありますが、ジャトルバスが必要なイベントは初めてです。

2日目に乗り合わせた方の話し声から、大阪から飛行機でH.C.R2016の参加しに来た方もいると聞いて、かなりびっくり。シャトルバスの看板

立場の違う大勢の人が集まる

会場に来ている方の中に、学生さんのグループもあり、将来の職業研究のためという方もいました。自身が体に障害を持って、自ら電動の車いすを操縦している方もいます。福祉施設で勤務している方、福祉団体、医療関係者、建築・設計関係者、製造業や販売業、実際自宅で介護をしている方達と、立場の異なる方達に向けた、壮大なイベントです。

会場は、とにかくすごい人。イベント会場では、積極的に自分から聞きたいことを質問しなければ、福祉機器メーカーの担当者から声をかけられることはありません。質問をすれば、的確に親切に教えてもらえました。ミスマッチの情報を押しつけない、暗黙のルールがあるようです。

昼食も、コンビニに入る段階で並んで、列に並びながら陳列棚からお弁当をとります。列の順番は前後することなく、レジまで続き支払いを済ませます。会場内にも休憩所が設けられ、お弁当が売られていました。

真面目な講習ばかりではなく、プロの漫談などの催しもあり、目的が定まらない方も楽しめるようになっていました。入り口の看板

階段昇降機のデモストレーション

階段昇降機のデモストレーションを行っているのが、目につきました。一昨年は、人を階段で運ぶのには大がかりな機材を使っていましたが、技術の進歩は恐ろしい物だと感じます。

説明では、ほぼどんなお家でも取り付けるられ、床にレールを取り付けて、移動する椅子に座って上り下りをします。見積価格を聞いてみましたが、直線で約70万だそうです。業者によって違うでしょうけど、在宅介護の障壁が取り除かれていくのは良いことですよね。

今や平屋の家はほとんどなく、自宅で介護するとなるとネックなのが階段です。我が家でも、2階に母の居室があり悩みの種でしたが、階段昇降機が身近になりほっと一安心。

子供用のケアと予防用のトレーニングマシーンが目を引いた

とまぁ、そんな満員電車のような中で見た、今回のイベント情報を私なりにかいつまんで報告します。私は昨年は高熱で参加できませんでしたので、一昨年との比較となります。

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目新しいと感じたのは、子供用の福祉ケアの展示が広くとられ、歩行器やくつ、学習機器、食事用具などが目につきました。歩行器は、大人用の展示会場の中に、子供用の物も置かれていました。子供広場では、保育士が訪れた子供と遊んでいましたし、相談コーナーなども設置されています。

もう一つ、ケアが必要ではない健常者用のリハビリ器具が、多くの会社で展示されていたことです。普通のスポーツ施設で用いられるような、歩行マシーンや筋力トレーニングマシーンを、自由に手に触れることができるようになっていました。今は、予防の時代です。

話は違いますが、要介護度の低い方を、スポーツジムでリハビリを行うのはどうかという提案もあるそうです。既に、私の町のスポーツジムは、要介護認定を必要としない高齢者の方が利用しています。会場内のカテゴリー案内板

認知症用の見守り機器は、家庭で手軽に使える物が多かった

さて、認知症をテーマにした企業はそう多くはありませんでした。いやし人形

施設内や家庭での見守り機器は、より現実的な生活の場を想定して作られていました。一昨年は手探り状態で構想段階だった話が、施設関係者などの調査も行い問題点なども一緒に話を聞くことができました。見守りのための壮大な住宅改修が必要な企業などは、ほとんどなく、センサー1台か2台の設備で簡単に行えるという器具が主流のようです。

ひとつ、認知症の進行状態を、測定するテストを体験します。今の長谷川式とかMMSEのように言葉で確認するのではなく、動作で確認する方法で斬新です。これが主流になる予感がしましたので、 こちらに紹介してみました。

福祉機器は、発展途上段階にあるようで、次々に改良を重ねながら、よりよい物を開発しているのが今です。障害のある部位も度合いも違うために、万人が満足する物なんてできないのかもしれません。人体移動ロボ

だから、福祉関係者は、常に最新の情報を集めなくてはならない状況なのです。こんなに大勢の人が来るのも、もっともなことだと納得します。

H.C.R2016で知り得た情報は、各々の所属する施設や団体内で共有されていくはずです。でも、そうした団体に所属していない家族は、情報を手にしにくいのが現実です。ケアマネジャーやホームヘルパーを通して、必要なことは知らされますが、包括的なことは無理なのです。

膨大な情報を、必要としている人に、届けるシステムは必要です。私がこのサイトで書き続ける記事なんて、ほんの僅かでしかないけど、ちょっとぐらいの役にはたてるのではないかと、自身のやっていることに意義を見つけた2日間でした。

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