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起き上がりが困難になって超低床フロアベッドをレンタルした

なるほど、ベッドは便利だと認識を改めた

再三、ケアマネージャーより勧められていたにもかかわらず、ベッドを使わなかった母でしたが、ついに今年、超低床フロアベッドを借りることにしました。人の深層心理は、『楽をする』ことより『生活が変わる』ことへの不安の方が強いようです。年をとればとるほど、不安感は強まる一方で、生活様式を変えるのは困難です。

私とて、ベッドに気乗りがしていませんでした。我が家は築40年以上のボロ屋(耐震性にも幾分不安が・・・)で、2階に居室がある母の部屋に重いベッドを入れるのは、どうかと考えていたのです。

しかし、畳の上で昼寝をしていた母が、畳の上で泳ぐようにして立ち上がる姿を見て、限界を感じます。

今回、フランスベッドの超低床フロアベッドFLB-03Jにした理由は、他のベッドよりもやや軽いことがポイントです。その重さは62Kgで、成人男子ぐらい。

それでもここ数日、重量を確認しながら2階のガラクタを、一つまた一つと捨てていきます。母の本掛けを羽毛にし、マットレス、敷き布団、本掛けをゴミにしました。(我ながら涙ぐましい努力)超低床フロアベッド

そもそも何故ベッドが必要なの?

畳に布団を敷く純日本人の私の疑問は、そもそも何故ベッドが必要なのかでした。レンタルする前に、ベッドの用途を再度考えてみました。

起き上がりだけを重視するならば、ニトリ等の木製のベッドを使えば軽いはずです。安価ですし例え合わなくても、木であればのこぎりなどを使って廃材として出せます。

しかし、ベッドに高さがあると転倒が心配。逆に低すぎると、介護者の腰に負担がかかる問題があります。就寝中はできるだけ低く、介護が必要な際は通常言われている60センチぐらいの高さは必要です。

高さを変えることが可能なベッドが、欲しくなる瞬間です。

ベッドからの転倒が心配

高齢者施設での転倒は、昼間より夜間の方が多いそうです。トイレに行こうとベッドから起き上がる際、寝ぼけて頭から落ちるケースがあります。

認知症の中核症状に見当識障害があり、今日の日付けや今いる場所が分からなくなってしまうことがあります。長年、畳の上で床を敷いて寝るのが習慣だった高齢者であれば、ベッドに寝ていることを忘れてしまうでしょう。

顔の横にあるベッドの柵が、拘束する檻のように見えてしまうこともあるそうです。認知症の方がベッドから落ちたり、柵を乗り越えて怪我をしやすい理由となります。

転倒のことを考えれば、ベッドは低ければ低いほど良いのですが、低いと立ち上がりが大変です。立ち上がりはベッドが、高ければ高いほど良いからです。利用する高齢者の足の筋力も、ベッドの高さに影響します。

低いベッドに不安はあるけど、ベッドの横にある柵が起き上がりを助けてくれます。畳の上で寝る用の手すりも一度レンタルしましたが、重くて日中つまずきそうです。逆に怪我につながりそうで、直ぐにやめてしまいました。一段高いベッドの上なら、柵(手すり)につまずく心配はありません。

超低床ベッドも、床よりは幾分高くなっています。今回レンタルしたフロアベッドも、床から11センチです。ベッドから足をおろした際に、足首の高さにお尻があると体を前に傾ければ、そうでない時と比べて立ち上がりやすくなります。

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母の夜のトイレは、幾分楽になったようですよ。 超低床フロアベッド

介護者の腰の負担を軽減する高さは欲しい

介護用のベッドは、介護者が高齢者に着替えをさせたり、起き上がりを介助するために高さが必要です。高齢者の筋力が衰え自立度が下がるほど、介護者の筋力が必要となりますし、ベッドの高さも上げなくてはなりません。

起き上がらせる、座らせる、ベッドから足をおろす床に立ち上がらせるのは、聞いている以上に、腰に負担がかかります。このごろの私は、介護教室で腰に負担がかからない起き上がせ方を、勉強しておけばよかったと反省することしきりです。

母は時々、意識障害を起こして体に全く力が入らなくなる時があります。畳の上に布団を敷いていた時は、起き上がらせることすらできません。諦めて起き上がれるようになるまで、時間で回復するのを祈るのみです。ベッドを使ってみて、背もたれを上げれば起き上がれますし、立ち上がりも足をベットの外に出せば何とかなります。 超低床フロアベッド

全く歩行が無理な方でも、足の裏が床に付くだけでも介護が楽だと聞いたことがあります。ベッドが助けてくれるシーンの一つです。

低い介護ベッドの最新情報でも書きましたが、日本人の身長は高くなりシステムキッチンの高さが、85センチが現れました。介護士や看護師の身長に合わせて、病院や施設のベッドの高さも、高くなっています。高齢者が身長の低い方となると、いざ高齢者がトイレに行こうと”ベッドからおろした足が床のスリッパに届かない”といった笑い話のようなこともあるそうです。

患者の起き上がり介助を頻度が多いと、つい、介護者の目線でベッドの高さを決めてしまいがちです。まぁ、足が届かなかったら、看護師にその旨を告げれば良いだけの話ではありますが。

超低床フロアベッドFLB-03J

私がレンタルした超低床フロアベッドFLB-03Jです。既に、販売元のフランスベッドでは、FLB-04にリニューアルされていて、インターネットで、このベッドの説明を読むことができません。

FLB-04はFLB003Jと比較して、FLB-03Jにベッドの移動を楽にするキャスターが付けられ、マットレスの横ズレ防止機能が加わっています。 このベッドの売りである、床から11センチの高さは同じ。リモコンと3モーター機能も同じです。

マットレスと柵は、別枠のレンタルとなります。

高齢者でも分かりやすそうなリモコンです。私の母には無理だけど。 超低床フロアベッド

超低床フロアベッドならではの、安全処理が施されています。上の写真のリモコンでは床上11センチまでは一気に下げることができません。こちらのリモコンは、ベッドの下につけられていますが、下の状態を見ながら再度下げる仕様になっています。 超低床フロアベッド

ベッドは便利であるけど、やっぱり危険性がゼロではありません。 以前にベッドの危険性を書きましたが、心して使わせてもらいます。

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