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フレイルやサルコペニアが認知症を引き寄せる

40代から筋肉を増やし食事と運動で予防する

フレイルは要介護になる少し前の状態、サルコペニアは筋肉量が減少した状態を言います。サルコペニアの低下が先で、筋力が衰えると生活機能全般が衰え、フレイルの状態になります。サルコペニアの早期発見と早期対策が、フレイルや要介護の予防につながります。

筋肉量の減少は、タンパク質を摂り入れたパランスの良い食事と、筋肉トレーニングで抑えることができます。ただ、年を重ねれば重ねるほど新陳代謝は衰え、筋肉が作られるスピードも落ちていきます。20代とは違った意識で、生活を改善していく必要があります。フレイル対策

サルコペニアの予防が健康寿命を延ばす

フレイルとサルコペニアは、運動機能などの身体能力の低下を現わしています。従来の認知症予防といえば、糖尿病や動脈硬化などの疾患予防に話が集まっていましたが、ここにきて運動機能に着目し始めています。

フレイルとは

フレイル(frailty) は,BuchnerとWagnerが1990年代にfrailtyの概念を「体の予備力が低下し、身体機能障害に陥りやすい状態」としています。介護が必要な一歩手前の状態です。

フレイルの該当者は、日英の解析チームの発表によれば、65歳以上の人口3477万8千人のうち、250万人と推定されています。

フレイルの診断基準は、1)体重減少,2)疲労感,3)活動量低下,4)緩慢さ(歩行速度低下),5)虚弱(握力低下)の5項目のうち、3つ以上当てはまる場合をフレイルとします。1つまたは2つ該当する場合は、フレイル前段階となります。

サルコペニアとは

サルコペニアは、1989年にRosenberg IHが、加齢による骨と筋肉量の減少に、高齢者の老化を加速させとして作られた造語です。骨や筋力の衰えた状態を指していますが、医療で具体的な診断基準は明らかにされていません。

一般的に70歳までに20歳代に比較すると骨格筋面積は25~30%,筋力は30~40%減少し,50歳以降毎年1~2%程度筋肉量は減少するといわれています。

失った筋肉は脂肪に置き換わっていくことから、サルコペニアが肥満の原因でもあります。サルコペニアで太った方は、抑うつになりやすいことも判明しています。うつから認知症という経路もありえます。

予防は食事と運動

フレイルの前段階である、サルコペニアを早期発見して筋肉量の減少を防ぐことです。筋力の低下は30歳より始まります。

サルコペニアを早期に発見する方法は、東京大学高齢社会総合研究機構が考案しています。両手の親指と人差し指で割っかを作り、ふくらはぎの最も太い部分を囲んだ時に隙間ができればサルコペニアの危険性があります。反対に指の輪っかでふくらはぎを囲めない時は、危険性が低くなります。

筋肉を増やす方法は、運動(筋肉トレーニング)と食事(タンパク質の接取)です。

食事による予防

タンパク質は、体の組織、特に筋肉の素とされる大切な栄養素です。中高年以降になると、タンパク質の合成力が、衰えるために若い時と同じ食べ方では間に合いません。

目安は1食当たり、約20グラムのタンパク質です。この量は、肉に換算すれば100g、豆腐では約1丁分。この量は、高齢者がクリアするには、沢山食べれないために厳しいのです。対策として高齢者は、単品で必要量を摂取するのではなく、いろいろな食材からタンパク質を取り入れます。肉、魚、卵、大豆製品の四つのタンパク源のうち、二品目を一食で食べると決めておきます。(食・楽・健康協会代表 山田悟先生の話より)

また、筋肉を合成させるためには、脂質が必要です。脂は心筋梗塞や脳卒中の発症の原因といわれたのは、昔のことで、今は、動物性油脂の方が、高齢者を元気にすると言われています。

山田先生の筋肉量を増やす3つの基本ルールは、分かりやすいので引用してみます。

  • 1食20グラムのタンパク質を目標にする
  • 多くの食材からタンパク質を満遍なく食べる
  • 油を摂取して筋肉の合成を助ける
運動による予防

運動でも筋肉を増やせます。筋肉トレーニングというと、重いバーベルやハードなトレーニングをイメージします。しかし実際は、短時間で簡単な運動で、筋力をつけられるのです。その代わりに、継続することが必要です。

1人で行う自信がなければ、ジムやスポーツ施設を使用して、専任のコーチに指導してもらいます。自宅行うマシーンも、徐々に売りだされています。わずかな力で体が動かせられる便利なマシーンもあり、継続しやすくなっています。さらに地域のコミュニティ活動や、ボランティア活動に積極的に参加という方法もあります。

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高齢者体力や筋力アップの支援

高齢者の体力と筋力アップのための支援活動が、全国で少しずつ始まっています。

神戸市の試み

神戸市では薬局で薬局がフレイルチェックを行って、栄養や運動の指導をする試みが始まりました。現在、6600カ所の薬局のうち、半分の350カ所が協力しているそうです。(産経新聞:大阪版より参照)

既に発症してしまった病気は医療機関で対応してくれますが、未病の段階での相談はしずらいものです。いつも利用している薬局で、細かな体の心配事が相談できるのはうれしいことです。

神戸市の薬局が行っているフレイルのチェック項目は、次のとおり。 握力テスト中

  • 立ち上がりテスト
  • 握力測定
  • ふくらはぎ周囲長計測
  • 唾液ゴックンテスト
立ち上がりテスト

椅子に座った状態から立ちあがって座る動作が、15秒間に何回できるのか測定します。65歳男性なら8回以上、65歳女性なら7回以上がめあすです。

足腰の筋力の強さや持久力、スタミナの能力を判定します。

握力測定

握力計を息を吐きながら思いっきり握り、数値を測定します。65歳男性なら3.1~3.4Kgで、65歳女性なら19.1~21.0Kgがめあすです。

ふくらはぎ周囲長計測

ふくらはぎの周囲の長さを、測定します。65歳男性なら34センチ以上、65歳女性なら32せインチ以上です。

ふくらはぎの筋肉量を判断する方法として、『指輪っかテスト』もあります。両手の親指と人差し指で輪を作り、ふくらはぎの一番太い部分を囲む簡易測定法です。輪の中にふくらはぎが囲めるなら、筋肉が減少している可能性ありだそうです。

筋肉量の減少と筋力の低下から、サルコペニアを判断します。

唾液ゴックンテスト

唾液を飲み込める回数が、30秒間に何回であるか数えます。3回以上がめあすです。

飲み込む力を判定します。

スポーツクラブのザ・ビックスポーツの試み

大阪市にあるスポーツクラブのザ・ビックスポーツでは、将来介護を予防するプログラム『快活・楽楽倶楽部』を実施してます。(産経新聞:大阪版より参照)

快活・楽楽倶楽部は60歳以上を対象にした、介護予防のプログラムを3カ月1クールが基本です。スポーツクラブの会員でなくても、月5000円で参加できます。 下の写真は、ザ・ビックスポーツではなく単なるイメージです。スポーツジム

快活・楽楽倶楽部のチェックリストは、次のとおりで、ひとつでも該当していれば、加齢や運動不足による筋肉、骨、関節やバランス能力が衰えている心配があるそうです。

  • 家の中のわずかな段差につまずいたり、滑ったりする
  • 階段をあがるのに手すりが必要
  • 片足立ちで靴下をはけない
  • 歩き始めに膝が痛む
  • 15分続けて歩けない

快活・楽楽倶楽部のプログラムを開発した亀井さんが、面白いチェック方法を教えてくれました。わが母と照らし合わせてみても、思わずそのとおりとうなずきました。

頭からかぶるパジャマから、前ボタンを好んで着るようになると注意が必要だというのです。母はパジャマと言わず、セーター、肌着、ワンピースの全てが、前開きボタンです。Tシャツやトレーナーなどをあげようものなら、わざわざ前を開けてボタンを付ける始末です。

亀井さんは、肩甲骨のまわりが硬くなって手が上げづらくなるために、前空きを好むようになると言います。自分や家族の変化に気がつくことからです。

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