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認知症高齢者の日常生活自立度の種類と測定方法

認知症か認知症でないかの判断は難しい

かつて見た刑事ドラマに、トンチンカンなことをいって周囲に失笑をかっていた高齢者が、犯人を突き止める手掛かりを覚えていることがあります。鉄腕刑事が高齢者の言葉に真実を見つけ、みごとに事件を解決するというストーリです。これは、かなりの真実をついていて、まだらぼけです。 ノギスとコンパスと電卓

多くの高齢者は、まだらぼけです。それが、高齢のための単なるボケなのか、認知症によるものなのかは、判断しずらくなります。例え間違っていたとしても、周囲の人が軌道修正したり、代わりにやってあげてしまい、なんとなくやり過ごしているせいです。こうした周囲の人の手助けで、生活できるならあえて認知症としなくてもという風潮もあります。

でも、まだらぼけであっても、家族がいても日常生活自立度のスケールは必要です。

日常生活自立度のスケールは必要

高齢者の日常生活の自立度を測るスケールは、介護認定で必要になります。要介護1とか要介護2とかの、自立度の程度によってランクずけされて、受けられる介護サービスが決まるからです。

例え、家族の支援のもとで暮らせていたとしても、軽度認知障害を早期に発見することは重要です。軽度認知障害の段階で、適切なケアとリハビリを促していけば、認知症の進行を遅らせられます。放置しておけば、1人でトイレに行けなくなったお年寄りが、ディサービスを活用して、家族が排泄ケアに煩わされることがなくなるかもしれません。介護者が働き盛りであれば、仕事に支障を及ぼしてしまいます。大げさかもしれませんが、日本の経済活動を停滞させる原因の一つにもなるわけです。

多くの認知症は、自覚症状が気薄です。特に高齢者の場合は、家族に見守られていることから、自らの物忘れを深刻に考えません。物忘れをしてできなかったことを、忘れていることさえあります。高齢者の頭の中には、かつての生き生きした自分の姿しかないのです。手や足に障害がある方との、決定的な違いは、自分の状況が把握できていない事です。客観的な判断を望む理由の一つです。

家に来るケアマネージャは、『認知症の方は、何でもできますと言いますが、はっきりいって駄目です。』とおっしゃいました。もしかしたら、できるかもと考えるより、駄目だと考えて見守っていた方が、危険が少ないためでしょう。

客観的なスケールが介護負担を軽減

認知症カフェなど、認知症の家族が集まって情報を共有する場があります。しかし、どの方も初めての経験で、正しいケアの方法を知っているわけではありません。家族同士がアイディアを交換し合い、思考錯誤の場です。

介護施設は、多くの高齢者を見守り、行ったケアが失敗したか成功したかの結果の情報を持っています。介護の経験値が家族と比べれば、とてつもなく高くなります。要介護認定を受ければ、しかるべき介護施設で正しい介護ケアを知ることが可能なのです。

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初期の認知症なら、家族の常識の範囲で対応できたはずが、認知症が進行すれば、手の施しようがない状況もあります。1人で悩んで、社会的な事件に至るケースもあります。介護離職や虐待、殺人事件などです。

自立度のスケールで認知症が進行したことが分かれば、介護方針を見直すことができます。介護サービスを利用していれば、自立度のスケールに見合った情報が得られます。福祉用具の必要性なども検討してもらい、介護保険で援助してもらいながら福祉用具が使えるのです。介護者自身も、高齢者の状況を冷静に判断することができ、1人で背負わなければと言った重圧からも逃れられるでしょう。

全ての始まりは、日常生活自立度の評価スケールにあります。

認知症 日常生活自立度の評価スケール

現在使用されている、認知度を確認するためのスケールを上げます。

1.認知症高齢者の日常生活自立度

厚生労働省が平成5年に作成した指標のひとつで、介護保険制度における要介護認定の判断基準になっているものです。

2.長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)

最も使用頻度の高い認知症のスクリーニング. テストのひとつです。質問式のテストで、患者が質問に答えます。身近なこと、ちょっと前の記憶の有無などの確認を行います。1人あたりの所要時間は、5~10分程度で、質問項目は. 9つです。

3.MMSE(ミニメンタル・ステート)

認知障害の疑いのある患者のために開発された古典的な評価方法です。その内容は、患者の理解力と認識機能をテストする一連の質問からなっています。

4.N式老年者用精神状態尺度(NMスケール)

長谷川式が被験者への質問に基づいて認知症を評価するのに対し、このNMスケールは、被験者の日常生活における行動観察を通して評価を行うのが大きな特徴です。検査場所を選ばず、患者が言葉で回答するものではないので、意思疎通が困難な者に対してもできます。

評価者の判定方法や、患者の情報量によって左右され、評価結果にばらつきが見られるのが難点です。

なお、実際の使用にあたっては、各項目のどの区分に該当するか評価した後、5項目(寝たきりでは3項目:会話、記銘・記憶、見当識)の点数を合計し、重症度を評価します。

5.臨床認知症評価尺度(CDR)

記憶、見当識、判断力、問題解決能力、社会適応、家庭状況、趣味、関心、介護状況を5段階で評価します。機能評価ステージ(FAST)は物忘れ、会話、旅行、家計、着衣、入浴、排便、歩行の程度より、軽度、中等度、高度に分類します。

6.アルツハイマー型認知症行動尺度(BEHAVE-AD)

アルツハイマー型認知症にみられる精神症状と、その症状に対する薬物療法の効果を判定することを目的とします。全般評価7項目と、具体的行動に関する25項目から構成され、最近2週間における行動観察に基づいて行います。認知症の周辺症状から評価を行うため、評価に必要となる情報は介護者等が提供します。

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