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聴力の衰え(加齢性難聴)を生活習慣から予防する

聴力の衰えの進行を遅らせる方法があるよ

『加齢性難聴の症状を知って早期発見で認知症リスクを下げる』に書きましたが、80歳以上の80%は難聴だといわれています。年齢を重ねれば、聴力が衰えるのはいたしかたないというのが今の風潮です。

聴力の衰えを遅らせるための生活習慣や食べ物は、あるのでしょうか?せっかくこの世で命を得た体ですから、加齢による老いと戦い続けて暮らしませんか? ヘッドホン

遺伝以外の聴力の衰えの原因を探り予防する

国立長寿医療センターは、1989年から18年間、名古屋市内の人間ドック検診のデータベースを追跡・解析を行い、年齢による聴力低下の原因を研究していました。その研究結果によると、聴力低下の原因で最も大きいのは遺伝子によるもの、次に大きな音にさらされ続けたもの、動脈硬化、喫煙、糖尿病などが関係しているとあります。

工事現場や溶接作業場、自動機械作業場などで働くといった環境的なことと、動脈硬化や糖尿病になるまでの生活習慣病や、喫煙などの趣向品を改善することで、難聴のリスクを低減できます。

但し、難聴の原因は個人差が大きく、一概に決めつけることができないというのが、国立長寿医療センターの見解です。原因は多義にわたる前提のもとで、解明されている加齢性難聴の予防法を次に示します。

環境面では大きな音を避ける

2012年に加齢性難聴は、有毛細胞の消失について詳細を書いています。今回は、生活習慣レベルから掘り下げて説明します。

外部から音を集めて耳の奥に送られると、内耳と呼ばれる場所に有毛細胞があります。有毛細胞は、音の刺激を電気信号に変換します。有毛細胞の大きさは、わずか直径約10μm、長さ30μm~90μm(1μmは0.001mm)であり、大きな音にさらされると損傷します。継続的に、有毛細胞に負担をかけ続けると、消失して2度と再生はされません

有毛細胞を守るには、断続的な大きな音を避けることと、瞬時であっても爆発音のような大きな音を避けることです。

継続的な日常レベルの大きな音

有毛細胞を損傷させる大きな音のレベルは、日常生活の中で沢山あります。

ライブでスピーカーの近くの席に座っていたとか、ライブが趣味で頻繁に行くという場合も、有毛細胞に負担をかけています。スピーカーの側の大きな音を1日だけ聴くことも、長い年月、大きな音を聴き続けることも、有毛細胞に負担がかかります。

他に、一般生活での事象を、さらにあげます。飛行場の近くに住んでいて離着陸音を絶えず聴き続けているとか、ガード下の屋台に通っている、線路脇に家がある、パチンコ店が趣味で頻繁に行く、ヘッドホンを使って大きな音で音楽を聴くのが好きなどです。

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騒音にさらされる職業も、有毛細胞に負担をかけています。ゴミ収集車に乗っていてゴミ処理の音を絶えず聴き続けている、工場や建設現場、溶接作業、カラオケ等を使った飲食店、拡声器を使用する仕事、交通整理などが考えられます。 工事現場

単発の超大音響

運動会のピストル音を耳元で聴いた時など、瞬時の場合でも有毛細胞を傷めます。有毛細胞は損傷したのち、安静にしていればゆっくりと回復させることも可能です。その後の生活で、大きな音に細心の注意をはらいます。

対策は音を遮断する

生活レベルで避けることができない音の場合(職業上とか)は、耳栓、イヤホン、ヘッドホンなどをつけて、音が耳に入るのを遮断します。

生活習慣病を予防する

音を感知する有毛細胞は、毛細血管によって運ばれた栄養が必要です。有毛細胞のある内耳の毛細血管に、動脈硬化などで十分な血液が流れなければ、酸素不足によって機能を低下させてしまいます。

さらに、内耳の血管は細く気圧やストレスの影響を、大きく受けやすいと言われています。生活習慣病を予防と同時に、ストレスを解消させリフレッシュする生活を送ることが、内耳の血流アップにつながります。加えて適度な運動も大切ですね。

また、有毛細胞によって電気信号に変えられた音は、聴覚神経によって脳に伝えられていきます。聴覚神経の機能の衰えも、血流に関係しているのです。動脈硬化で血流が悪くなれば、聴覚神経に必要な栄養が渡りません。

生活習慣病の中でも、特に動脈硬化は問題です。動脈硬化の前段階である内臓脂肪型肥満、高血糖、高血圧、脂質異常症にならないようにすることが先決です。喫煙や過度な飲酒も動脈硬化の要因です。 動脈硬化のイメージ

聴力に良い栄養素

市販の薬には、細胞の栄養補給やビタミン剤、血流を改善させて内耳の機能を回復する成分が入っています。治療では次のようなビタミン剤の投与がされることがあり、血流を良くさせることが目的のようです。ビタミン毎に、多く含まれる食品もあげてみました。

  • ビタミンB1:豚ひれ肉、豚もも肉などの肉類や、大豆などの豆類、うなぎなど。
  • ビタミンB2:レバー、うなぎ、牛乳、納豆など
  • ビタミンB6:マグロ、カツオ、サケなどの魚類や小麦麦芽や種実類など。
  • ビタミンB12:肉類や魚類など動物性食品など。
  • ビタミンE:植物油やアーモンドなど。

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