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無呼吸症候群は巡りを悪化させて、脳血管性認知症へのリスクを高める

たかがいびき、されどイビキ

脳梗塞や高血圧、心臓病の原因として、脳に酸素を送ることができなくなる、無呼吸症候群があげられます。無呼吸症候群は、睡眠中に、呼吸を行う鼻や咽喉などの気道が狭くなり、閉鎖してしまうために呼吸ができなくなるものです。いびきをかいている男性

いびきの原因

気道の閉鎖寸前の状態がイビキです。細い道を、不足しがちな酸素を勢いよく取り込もうと体が要求するために、空気と気道の間に摩擦ができて、『ガァーッ』っと物凄い音がするのです。

細い軌道を作ってしまう原因は、鼻が詰まって口呼吸であること、扁桃腺が大きいこと、肥満、下あごが小さいといったことなどです。明らかにその原因が、思い当たれば、原因を解消することが近道です。鼻詰まりによるいびき用のグッズについては、こちらの記事で『 鼻づまりのいびきグッズを使って、民間療法でいびき解消するなら』詳しく書きました。

もうひとついびきをかく状況を追ってみますと、気道が狭いわけでもないのに、お酒を飲んだ晩とか残業が続いた後には、いびきをかく人がいます。人は強いストレスを抱え込むと、脳は酸素を多量に消費しますし、お酒は脳を酸欠状態に陥らせます。

酸素が不足した体は、これは大変とばかりに外部からあわてて、酸素を取り込もうとします。心肺機能が丈夫な方は、鼻呼吸でそれほどいびきをかきませんが、そうでない方は、大きな口をあけて、またもや『ガァーッ』っとなってしまうのです。

『鼻の穴より口の方が大きいので、沢山酸素がとりこめていいじゃない』って、思いがちですが、実は口呼吸がいびきの大きな原因です。

口で息をするより、鼻呼吸の方が抵抗が少ないと言います。いびきをかく人の多くが、口呼吸なのだそうです。口でめいっぱい酸素を取り込もうと頑張ると、咽喉が狭くなり、舌の付け根が落ち込んで気道を塞ぎます。

さらに、仰向けに寝ていたりすると、降圧がかかって息が止まってしまうこともあります。これが、睡眠時無呼吸症候群です。

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睡眠時無呼吸症候群の二つのタイプ

睡眠時無呼吸症候群の中で、上記のように、舌の付け根が落ち込んで起きる場合を、閉塞性といいます。医療機関に相談すると、気道が閉塞しないようにするCPAP(シーパップ)という器具を、借りて毎晩つけて寝ることで、改善できます。

しかしもう一つ、脳や神経の機能に障害があり、呼吸する命令が届かないために、無呼吸になることもあるのです。これを中枢性睡眠時無呼吸といいます。

心不全や、脳幹に影響を与える脳卒中など重度の脳疾患があると、中枢性無呼吸のなる場合があるそうです。

閉塞性睡眠時無呼吸は、呼吸が止まって息苦しさから一気に酸素を取り込もうとするために、激しいいびき音と無呼吸時の静かな時(1分間ぐらい)との繰り返しになります。横で寝ている妻や夫が指摘することで、その状況を知ることができます。

しかし問題なのは、中枢性睡眠時無呼吸で、閉塞性のようないびきはありません。睡眠時の呼吸の早さは不規則で、チェーン・ストークス呼吸と呼ばれる呼吸を、繰り返します。

チェーン・ストークス呼吸は、呼吸が徐々に遅くなっていき、呼吸停止後に再び呼吸が開始されるものです。

閉塞性も中枢性も放置しておくと、睡眠不足から日中の生活に支障を起こし、突然の居眠りをしてしまうといった状況を引き起こします。血中に酸素不足から始まり、脳卒中、心臓発作、高血圧のリスクが高くなると言われています。

日中に強い眠気を感じたり、いびき音が尋常でないと感じた時は、専門の医療機関へ相談することが一番となります。

睡眠時無呼吸症候群は脳血管性認知症の原因になる

酸素をうまく取り込めないために、血液中も酸素不足になります。酸素を運んでいるのは赤血球ですが、酸素不足になると赤血球が運搬を早めようとして、増えてしまうのです。

赤血球は粘性を持っているために、血液がドロドロになる可能性が高くなり、血栓などの原因となります。

血中に二酸化炭素が溜まると、血液が酸性化されてインスリンの分泌が抑えられると言います。そのため、糖尿病のリスクも考えられます。

巡りが悪い環境が整って増えていけば、脳血管性認知症を引き起こすこともありうるということになります。

いびきには、ご注意を!

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