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認知症種類で異なる食事障害と家族が行うケアについて

食器や食卓の環境で、食事ケアを行う

食事の時間がくると、トイレに行きキッチンへ顔を出す母を見ると、まだ大丈夫と妙に嬉しくなります。母は通っているデイケアでは、食事をスプーンで口まで運んでも口を開けない人や、口の中に入れてもそのままの人、食事を前に眠りこけている人がいるそうです。母は、不思議でしょうがないらしく、何度もその話をします。

こうした現象は、認知症の種類が原因で現れる食事障害です。 食事障害の初期段階は、食器の選び方や食卓の環境などによって対応します。食事ができなくなれば低栄養に陥り、さらに認知症の進行してしまいます。家族は、低栄養にならないように、食事ケアに苦労しますね。

認知症の種類ごとにおきやすい食事障害と、ケアについてまとめます。 和食

アルツハイマー型認知症

物忘れや記憶を失うアルツハイマー型認知症は、身体機能においては、急激な低下はしないといわれています。徘徊や暴力が問題になる理由もここにあるわけで、食べ物を飲み込む機能も、衰えにくいのです。アルツハイマー型認知症は、飲み込みづらくなる嚥下障害は多くありません。

但し、食事を認識できない、食べ方を忘れて箸やスプーンを使えない、口を開けるのを忘れてしまうといったことがあります。目の前に料理を出されても、その意味が分からず、食事を素手でいじってこねてみたり、食器を動かして遊んだりなどの行為に及びます。時には、席を離れて、どこかへ行ってしまうこともあります。

食事を出す前に、メニューに使われている食材を言うなどの、声かけを行います。ふだん使い慣れている茶わんや湯飲みを使って、食事であることを連想させます。口が開かない場合は、スプーンの食べ物を唇につけてあげると、食べ始めることがあるそうです。

レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、パーキンソン病に似た運動障害を持つ方もいます。顎や舌にも障害があるために、食べものが飲み込み辛くなったり、気管や肺に入り込む誤嚥のリスクを持っています。ゼリー食やとろみ食の活用をして、安全な食事を試みます。

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また、症状に波が大きく、意識が覚醒していてボーッとしている時と、はっきりしている時があります。体がこわばってしまっている時もあります。このような状態の時に、食事をすると誤嚥しやすくなるので、意識の状態がおかしいと感じたら食事を無理にとらせないことです。

現実にはいないものが、見える幻視もあります。ふりかけやゴマがかかったご飯に、虫がたかっているように見えたり、お皿の模様が別のものに見えて食事ができないのです。ご飯には何もかけない、盛りつけ方法の工夫、無地の食器を使ったりすると良いようです。

前頭側頭葉変性症

反社会的行動を抑えることができない前頭側頭葉変性症は、食事方法も偏った傾向がでます。同じものを食べ続ける、甘いものを好んで食べる、過食、早食い、詰め込み食べなどです。

口の中に食べ物をため込み、良く噛まないで飲み込むので窒息の危険性があります。 窒息予防は、小さなおにぎりを作るなど一口で食べられる大きさにするとか、小さなスプーンを使います。一度に手をつけてかき込まないように、小鉢に少しづつ盛り付けることも考えられます。

脳血管型認知症

脳血管型認知症は、ダメージを受けた血管の部分によって、誤嚥の危険性は変わってきます。よくむせると言われていますが、大丈夫な方もいるのです。

大阪大学大学院歯学研究科 野原幹司准教授によれば、たとえば手足が硬直する痙性麻痺(けいせいまひ)がみられる場合は、誤嚥のリスクは低いそうです。逆に、手足の麻痺はなく、歩行障害やバランス障害などが現れている場合は、基底核が損傷されている可能性が高いと考え、誤嚥のリスクが高いといわれています。

ただ、脳血管の血流を治療で良くなったり、リハビリによって飲み込みの機能は改善できることもあります。すぐに、とろみ食やゼリー食と先走しった介護は、逆に自立を下げてしまいます。3カ月、6カ月といった長期間のリハビリで経過を見る方がおすすめです。自分の力で食べられる方が、食事は格別に美味しいですからね。

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