年をとっても、子供に迷惑をかけずに暮したい方
とある講習会に出席した際、自分の財産は子供に残さず、有料老人ホームの入居費用に充てるというお年寄りに会いました。母のことを話すと、近所できた新しい老人ホームを紹介して、『早く入れてしまいなさい。』といわれました。
その言葉が、不思議と嫌味に感じません。子供に迷惑をかけない代わりに、子供にも遺産を残さない意思が分かったからです。
有料老人ホームで、自らが望む生活空間を
こうしたはっきりした考えの方は、日本では珍しいのではないでしょうか?80歳超しているのに、同伴者に先生といわれていましたし、現役で仕事をされている様子です。
日本の場合は、高齢になれば家族が面倒をみるというのが、暗黙の了解です。私にはできそうにないけど、『潔くていいねぇー』と思ったものです。
介護が必要でなくても、年をとれば、自ずと生活の質は衰えてきます。知人も少なくなり助けてくれる方が減り、心細くなれば、有料老人ホームの入居も悪くはありません。
衰えた体力をそのまま受け入れて、生活するのも自然体で良いけれど、整然とした室内で、身だしなみも若い頃と同じままで暮すのも悪くはありません。
有料老人ホームへ入居すれば、望む生活を手に入れることが出来るでしょう。
有料老人ホームの選び方
しかし、望む生活を実現させる有料老人ホームがどこにあるのかは、容易にわかりません。多くのホームのパンフレットや、地域や値段で検索できるインターネットのサイトはあるけれど、果たしてその老人ホームが良いのか悪いのか分からないからです。
住居は住んでみなければ、問題点や不都合がわかりません。人生の中で、最初で最後の大きな買い物を失敗したくないけど、失敗しない方法ってどうしたらよいのでしょう? 選ぶ目が養われていないので、何から手をつけたら良いのか分かりません。
有料老人ホームの種類?、レンタルなのか不動産のように所有するのか?、サービスはどのような物があるのか?、月々の管理費に含まれているサービスは何か?、認知症になったら退去しなくてはいけないのか?、入居後の月々の管理費の値上げはあるのか?、入居後、長期入院をせざるを得ない場合の食費や月々の管理費はどうするのか?・・・と上げていたらきりが無いほど、分からないことずくめです。
全国有料老人ホーム協会とは
私が、公益社団法人 全国有料老人ホーム協会のサイトを見た時、有料老人ホームのガイドラインが、わかると感心しました。
協会が有料老人ホームを第三者の立場で調査したり、入居者や家族の苦情相談を受け付けて情報を集めています。苦情内容なども、サイトに掲載されていますので、入居後の問題を疑似体験することができます。
全国有料老人ホーム協会の活動内容には、入居後のトラブルによるリスクを最小限にする仕組みが提供されています。もし、入居後に、有料老人ホームが倒産などの不測の事態が生じた際に、入居者に当面の生活資金として1人あたり500万円が入居者に支払われます。この制度を利用するためには、施設側が入居者1人あたり20万円(入居契約締結時点での満年齢が80歳以上の場合は13万円)を、拠出する必要があります。
また、入居前は、入居希望者の相談窓口で相談することができます。入居後も、有料老人ホーム協会の加入施設であれば、入居者と施設の間で解決できない苦情を、第三者を加えた『苦情処理委員会』で解決を図れます。
一つの考え方として、入居者保護を考慮している有料老人ホームは、ひとつの安心材料となるでしょう。
いずれにしても、有料老人ホームへの苦情内容や、Q&Aなどが豊富に載っていて、転ばぬ先の杖となる情報です。有料老人ホームを検討している方は、全国有料老人ホーム協会は、一読してみてください。
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