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要介護の母がハローワークで仕事を紹介して貰う

介護者の私に隠れて、コソコソと企てた母の野望を聞いてよ

以前より母は、ディケアが卒業できたら働くのだと言っていました。ケアマネジャーは、『まぁ、前向き』と軽く受け流していましたが、最近、様子が急変しました。

直ぐ近くにコンビニがあり、車輪型の歩行器を利用してお菓子などを買いに行っています。月に1回とか2回あるかないかだし、目の届く範囲だからと、一人で行くといいはるので、渋々黙認しています。もし、私が母の立場なら、お小遣いで何の気兼ねもなく買い物をするは、楽しいとも思えるからです。ハローワーク

私だけがのうのうと暮すわけにはいかないのよ

このコンビニへ行くふりをして、コンビニの近くのハローワークへ通っていたようです。直ぐに気がついて、ケアマネジャーに母を説得して貰ったり、私からも現実的でないことをあれこれ伝えました。

母はケアマネジャーに、神妙な顔をして、『私だけが、のうのうとディケアに通い続けるのは、申し訳けない。』と申します。

どうやら、母は自分の生活費がどこからでているのか忘れてしまったようです。年金があるからと言っても、その時は神妙な顔をして納得するのですが、しばらくするとやっぱり、自分の生活費がないと漏らします。

家庭の事情はともあれ。。。これは、安倍首相の一億総活躍社会の主旨に準じた行動です。この頃、にわかに言われ続けている自立支援介護の推進の内容ともぴったりと合っています。

母の話に戻ります。何度も説得されて、『諦めたのかなぁー』と思っていたら、納得はしていませんでした。要介護を治さなくてはいけないという、強い責任感のなせる技で、コンビニで履歴書を購入します。

多分、ハローワークで長時間粘りに粘ったに違いない

ハローワークの人が、上手に断ってくれれば良いけどと考えていましたが、該当する企業を紹介しました。

ちょっと、考えてみてください。我が母は、今年で88歳になりますし、見た目も非常に変です。昔ながらの気質で、洋服は繕いながら着る物という時代で育ちました。そのため、針の目がバラバラ、裾の長さも揃っていない上着を着ております。私的には、洋服を繕うという作業も、手の運動になるし、脳のリハビリにもなるので、変な服装でも何も言わないことにしています。

しかも、認知が入っている要介護者で、歩行器を押しています。

ただ、話はしっかりしていて、誰もが頭が良いと感じてしまう人なのです。(身内のひいき目ではなく、事実です。)

ハローワークの人は、正確にはわからないのですが、3件くらい企業を紹介したのです。どうです!こんなに不利な条件の母でも、該当する企業があったんですよ。日本の中高年の雇用は難しいと言われていますが、『本当にそうなの?』って疑いたくなりませんか?

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まぁ、母は一度言い出したら聞かない人なので、窓口で理屈に合わないことを永遠と言い続けたに違いありません。都合が悪くなると、別の論理を永遠と話し出して、何について話していたのかわからなくなる、目くらませ戦法を武器としています。

本当に申し訳なくて、ハローワークまで行って誤りたい気持ちで一杯です。長い、長い間の話。娘の私でさえ大声で怒鳴ってしまうほど、長時間、粘りに粘ったに違いありません。

就職応募先の採用担当者も勢いで押し切る

で、どうしたかといいますと、私が留守の間に企業に電話をかけていたそうです。電話の横に、電話番号のメモが、3つぐらい書かれていました。

電話の内容を聞いていたのは姉で、ブランクについて聞かれていたようだけど、母は『ブランクなんてなくても大丈夫』と一喝していたそうです。ブランクの意味がわかっていないようで、ブランクがない方が悪いと、勘違いしていたようですけどね。

母は履歴書の書き方は、わかっていないはずです。履歴書はおろか、葉書だってまともに出せない人です。履歴書

葉書は出せないけど履歴書は書けるのか?

宛先の下に、ダイレクトメールに貼ってある自分の住所と名前を切り取り、葉書に貼って、懸賞に応募していました。宛先の欄は空欄で、裏面には、懸賞の商品名と思われる品(ちょっと私的には理解できなかったのですが)を、書いてポストに投函したようです。

宛先不明で戻ってきた際、葉書も書けなかったのかと、がっくりした覚えがあります。

この時の母の言い分が面白いのですが、懸賞を出した企業が、母を騙したといいます。商品がないのに、葉書だけださせて、嘘をついているというのが言い分。単に宛先が書いてなかっただけなのですが、その常識はもはや母にはありません。

母に、『就職するんだから、何でも一人でやらなくては駄目よ。』と、履歴書を書く段階で諦めるかもと期待しながら言ってみます。私の意に反して、ディケアの休みの日に、自室に閉じこもり1日掛かって履歴書を書きます。 履歴を書いた自分が誇らしいようで、『本当に疲れたのよ』と晴れ晴れと自室から出てきました。

その後、私に隠れるように郵便局へ行き、投函。(この時は、遠出だったので、後をつけました。)

翌日母は、母宛の郵便物が着いたら、間違いなく持って来てといいます。これだけ頑張ったんだから、数週間、採用通知のことを気にし続けるに違いないと覚悟していましたが、ぴたっと就職の会話がなくなりました。ディケアの方が、対応してくれたのでしょう。

やれやれ。

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