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脳を活性化させる成分と脳に良い食べ物

食べ物で認知症予防

今回は食べ物の焦点を当てましたが、運動や睡眠、規則正しい生活も、脳活性化に一役買っています。しかし、食の細い高齢者の場合、脳への栄養不足もおきます。多くの場合、脳の神経細胞は年齢とともに減るのが自然の摂理、食べ物で少しでも維持する方法があればと、誰しも考えます。

少ししか食べられなくても、効率よく栄養摂取を心がけるために、脳に良い食べ物を知っておいた方が良いでしょう。

アルツハイマーや認知症の方は、大脳皮質や海馬(記憶を一時保存させておく領域)の血流が弱くなるために、神経細胞が死滅するそうです。脳は大食であり、酸素は無論、栄養不足に、もっとも弱い組織です。 大脳皮質

脳の血流をあげるには、大脳皮質が活性化させて、大脳皮質周辺の毛細血管を拡張させることです。また、神経伝達物質であるアセチルコリンが、大脳皮質や海馬で増えると、毛細血管に良い働きをしてくれます。アセリルコリンの生成も、食べ物で促せます。

脳を活性化させる食べ物について、以下の3つの点から説明します。

  • 大脳皮質を活性化させる
  • アセチルコリンを増やす
  • 脳神経細胞を活性化させる

脳の大脳皮質を活性化させる

脳の中でも、大脳皮質と呼ばれる外側をくるりと覆っている部位は、神経細胞が140億個もあり、他の部位と複雑に絡み合い、脳を働かせていきます。大脳皮質を働かせることで、アルツハイマー病の症状である脳の委縮を、止められるとされています。

大脳皮質は、見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触れるなどの五感の情報が入ってくる場所です。運動、言語や記憶、思考などの高度な機能も行います。

かんきつ類の働き

通常、『脳トレ』と言われて、ドリルや指の運動をして鍛えているのは、大脳皮質の中の前頭葉と言われる部分です。食べ物の香りが、前頭葉を刺激して、集中度を高めたり、リラックス効果が上がるのはご存じのはず。

こうした働きを持つ、かんきつ類は、前頭葉の血流を増やして認知症に良いと、NHKの番組で言われていました。オレンジジュース

チョコレート

チョコレートに含まれるカフェインの一種である、テオブロミンは、カフェインのような興奮状態は起こさないものの、大脳皮質を刺激して、集中力、記憶力、思考力を高め、やる気を出す成分です。

また、チョコレートに含まれる、ビタミンE、ナイアシン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リンなどは、脳の代謝に必要な栄養群です。抗酸化作用のあるポリフェノールも、認知症に役立つと近年注目されているんですよ。

まさにチョコは、認知症予防の代表格の地位に上がろうとしています。マーブルチョコ

脳内ネットワークを活性化させる

脳の中では、膨大な神経細胞(ニューロン)が電気信号を、発しながら情報のやり取りを行っています。神経細胞は、シナプスと呼ばれる結合部品で結合しあい、神経伝達物質であるアセチルコリンによて、情報を伝達したり記憶したりするのです。

アセチルコリンを強化する

上述のとおりアセチルコリンは、シナプスで分泌される神経伝達物質です。アセチルコリンが少なくなると、記憶力の低下や物忘れの原因です。

アセチルコリンの材料にコリンがありますが、医師が処方する薬の中にも、抗コリン剤が含まれています。残念ながら、抗コリン剤の副作用があるのです。

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胃けいれんを静める薬、気管支拡張剤、渦活動性膀胱(ぼうこう)の治療薬として、パーキンソン症候群の補助薬として、鼻水やかゆみを止める抗ヒスタミン剤、抗うつ剤、抗精神薬などは、抗コリン作用が入っているものが、使われています。

アメリカで、抗コリン剤の長期処方と認知症の発症との関連を検証しました。その結果、アルツハイマー病を発症する可能性があると、発表されているのです。抗コリン、つまり薬で必要以上に、体内からコリンを減少させてはいけないのですね。

アセチルコリンを増やす成分と、その成分を多く含む食べ物から採ります。食品なら、即効性はなくても持続性は高く、副作用も少ないはずです。

レシチン

神経伝達物質アセチルコリンの合成に欠かせないのは、レシチンです。レシチンの不足は、アセチルコリンの不足となり、情報の伝達がうまくいかなくなります。

レシチンの働きは、他にもあります。細胞膜の主要な構成成分です。学習、記憶、睡眠、脂質の代謝、肝臓の保護等の役割を持っています。

レシチンを多く含む食べ物は、大豆製品、卵黄、ピーナッツなど。ただし、コレステロールが気になる方は、卵黄はほどほどにし、大豆やピーナッツで代用してください。 納豆

コリン

レシチンの働きと同じ、アセチルコリンの材料です。

コリンを多く含む食べ物は、鶏卵の卵黄で2000mgが含まれていてダントツです。他、大豆製品などが続きます。目玉焼き

ブドウ糖

ブドウ糖も、アセチルコリンの材料です。脳で使われるエネルギーは、体全体で20~30%を占めていて、脳は大食いなのです。ブドウ糖が、エネルギー源の素です。

ブドウ糖は、炭水化物をとることで体内で変換されるものです。炭水化物は、多くの食品に含まれています。先に上げたチョコレートにも、主食のコメにもです。

気をつけるべきことは、痩せるために必要以上に、炭水化物を減らさないことです。毎日、一定量を食べることは、脳を守ることにつながります。 ご飯

脳神経細胞を活性化する

脳神経細胞は、大脳で数百億個、小脳で1000億個で、全体で千数百個の数に上ります。生活習慣などが悪いと、脳細胞は新生児の時が最大数であり、年と共に減る一方です。35歳を過ぎると、1日10万個という単位で死滅していくそうです。できるだけ温存して、少しでも回復させたいですね。

現存している神経細胞の膜の中に、DHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれています。DHAは、年齢を重ねるごとに減りやすく、減ることで情報伝達の機能も衰えていきます。

現存している神経細胞を活発に働かせるためには、DHAを日常的に摂取している事が大切なのです。

神経細胞の膜の中のDHAの量が、若いころと同じであれば、脳の老化抑制になると言われるほど大切な成分です。

DHAの中には、NGF(神経成長因子)という脳細胞の働きを高める物質があることが分かってきています。NGFは、アルツハイマー型認知症の改善に役立つ成分として、注目されている物質です。

アルツハイマー型認知症の方は、魚を食べない人が多いことが分かっていて、DHAを摂取することで効果が高まることが期待されています。 サバの塩焼き

詳しいDHAの働きは、EPA(エイコサペンタエン酸)と共にこちらの記事で詳細を書きましたが、動脈硬化や脳梗塞を予防する作用もあります。

DHAが多く含まれる食べ物は、青魚、マグロ、さけなどの魚類です。

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