オシャレ意識を引き出して、衛生環境を改善させたい
認知症と要介護者との違いに、認知症の方は臭覚が衰えているというのが、近年の常識となっています。尿や便の臭いがあっても、本人も気づいていないし、周囲に迷惑をかけていることも分かっていないようです。家族が『におっている』と、言葉で説明しなければ何年も改善されることはありません。
しかし、高齢者はプライドのある大人で、家族であっても言葉に出しにくいものです。忍耐に忍耐を重ね、はき気を堪えながら食事を一緒にしなければならない状況のご家庭は多いはずです。
原因の分からない臭いの手立ての方法がない
果たして何の臭いなのかも、なぜか?臭いの原因さえもつかめません。デリケートな問題で、高齢者自身に聞きづらい問題だからです。
強い臭いの元は、高齢者の衛生状態が、悪ければ悪いほど強くなります。認知症の方の中で、衣服を頻繁に変えることに抵抗がある、下着をかえたがらない、入浴さえも嫌がるとタイプの高齢者なら、もう言うまでもなくすさまじいはずです。
尿にしても汗にしても出した直後は、ほぼ無臭の状態です。時間の経過に従って細菌がつき、繁殖するその臭いが強烈になっていくのです。それまでに衣類に付着した空気中のほこり、体のあかや皮脂などを餌に、細菌は増えていきます。
臭いの気がついた時、尿漏れパットを調べても異変がありません。ずっと以前に付着した臭いが、増殖しているためなのですが、ずっと以前の尿漏れに結び付けられません。
失敗を問わずに、定期的に取りかえる習慣作りを
尿や汗をつけてしまった衣類や寝具は、すぐに取り換えて、体を清潔に保つと言うのが正解のようです。しかし、本人にとっては失敗した後味の悪さがあり、隠しているために、それが難しいと言った問題があります。
失敗したとか失敗しないとかを話題にしないで、定期的な入浴や下着、衣類の着替えを、習慣にすることの方がスマートです。
失敗する機会を減らすと言うことも、臭い対策につながります。ディケアなどで行われている、『トイレへ行きませんか?』の声かけは、多くの家族を臭いから救っています。
介護グッズが臭い対策に貢献していることもある
ポータブルトイレも、深夜のトイレが間に合わないと悩まれているなら、使ってみるべきです。先日も書きましたが、ポータブルトイレの機能は上がり、使っていて不愉快になることはありません。我が家の母の部屋は、ますます空気がきれいになった感じです。
一時期、おむつゼロをウリにする介護施設が、増えたことがあります。おむつ、つまりリハビリパンツは、洗濯の手間を省くだけの意味ではなく、こうした臭い対策に一役買っています。無理に布パンツをはいたものの、周囲に強烈な臭気を放ち続けるといった状況にもなりかねません。布パンツは、乾きますからね。
誰も言わないけど、認知症の下の世話は難しい
認知症の介護が非常に難しい理由は、明らかに排せつ介助が必要とか、衣類の管理が必要といった判断ができない事にあります。口出しがしにくいし、口出しすれば確実に嫌われます。手足が不自由であるわけではなく、暴力行為や徘徊などのBPSDがある訳でもないけど、日常生活を送る能力は、欠けていきます。衛生管理であっても例外ではないのです。
季節や暑さ寒さに合わせた衣類が選べない、いつ着替えたのか忘れてしまい、常に同じ服を着続けると言ったことがあります。ディサービスやディケアの介護士に協力してもらい、着ている服をほめてもらうなどして、おしゃれに興味をわかせると違ってきます。人に褒められる、見られる、気にかけてもらえるわかれば、衣服の着替えの煩わしさを感じなくなります。
実は、これらのことは、母が今通っているディケアの介護士に、なんとなぁ~く教わったことなんですよ。さすがだなぁ~。
市販の消臭グッズを選ぶには
消臭グッズは、豊富に出ていますが、全てメーカー物の最上級のものを選ぶ必要はありません。いくつか室内消臭を試してみましたが、100円ショップのビーズ型のもので消せました。使用済みの紙おむつの臭い対策に、ジップ付きのビニール袋がありますが、ステンレスの密封ゴミ箱で臭いを遮断します。
ただ一つ、衣類の臭いに関しては、安くて良い方法が分かりません。介護現場で、臭いが気になる大きな理由は衣類に付着した臭いだそうです。衣類の臭いだけは、少しお金がかかりそうです。いい快互服ドットコムと言うところからでている、急速イオン消臭ヌーラがあります。
上記のいい快互服ドットコムのサイトを見てもらうと分かりますが、臭いに特化したお店です。何度か、臭いが消える実験を拝見したことがありますが、本当に一瞬で消えてしまっていましたよ。
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