認知症に園芸療法はいかが?
園芸が好きだった母ですが、何かしたいけれど、どうやってやったらよいのか分からなくなったようで、庭に出ては草むしりばかりしていました。
かつて庭で過ごした時のこと、忘れたの?
“草むしりが好きなのかな?”って思いましたが、キュウリとトマトを育て始めて俄然変わりました。むくむくとキュウリの実が大きくなり、トマトが色付き始めると、やる気どんどん出てきたようです。
手入の生き届いていないイチジクの木を剪定し、植木鉢も心なしか整理されてきました。そうなってくると、どうでしょう。めっきり草に興味が無くなります。 今年の夏は、私が草むしりをするはめになりそうだわ。
かつて過ごした庭で、何をしていたのか忘れてしまったのか、するべき方法が分からなかったようです。
きっかけは通販の苗木セット
実は、今年、ベルメゾンという通販サイトで、キュウリとトマトの栽培セットを購入したことからです。種から植えて、苗を間引きする段になると、”要らなくなった苗はここに植えて”と、母は植木鉢を持ってきます。
キュウリの実をみて俄然やる気が出た
おやおやと思いましたが、実がなり始めると、ふと思い出してなすの苗を植えると言いだしました。病院通いの帰りに、花屋さんでなすの苗を購入して植えます。
昨年まで、実になる数が少なかった、いちじくも今年は豊作です。私の部屋の前に立ち止まり、母が”お母さんは、いちじく見てくる”と声をかけます。3日に1度は、聞きました。
しばらくすると、花の苗も購入したくなり、病院帰りに購入します。段々、面白くなってきたようで、庭中の木の枝を植木鉢に、押し木をしはじめました。
家じゅうの植木鉢に支柱が立った
キュウリのツルが伸び、支柱を立てていましたが、木の押し木にも支柱がたっています。家じゅうの植木鉢には、全て支柱が立ちました。そんな必要が無い、植木ばかりにです。
やややぁーあー出た―。判断障害!(医学的にこう言う言葉はありませんが、私が勝手につけています。)
車道の区別がつかない事が判明
デイケアの行き帰りのバスの中で、道の脇に葵の赤い花が咲いていたそうです。
近所だからと言い張り、私が作った地図のファイル(裏側には家の電話と、私の携帯電話が記載されている)を持って、葵の花をとりに行きました。
母は帰るなり子供に、『おばちゃん、そこは車が通るところだから危ない』と言われたと言います。多分車道に座りこんで、植木を抜いていたようです。
後から聞いてみると、行ったところは高速道路の橋げたの下で、車が通っていたら、かなりのスピードで走っているところです。ヒヤリ!見も知らずの子供に、手を合わせます。
デターーー、またしても判断障害!
交通事故に遭ったら、母だけの問題でなく、ひいた方にも迷惑がかかるとガミガミ言うと、しばらく口を聞いてくれなくなりました。
家の庭は、何だかおかしなことになっていますが、母自身は楽しいようです。それにしても、交通事故には気をつけなくちゃ、いけません。反省。
スポンサードリンク