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認知症の異例の話題作、『ペコロスの母に会いに行く』11月に公開

老いは切なくてほろ苦いものなのよ

本日は、最も旬の話題作について紹介します。

amazonで現在、140件も口コミコメントがついている、『ペコロスの母に会いに行く』は、2012年1月に、500部だけ自費出版した本からはじまっています。★(星)は、最高の5つついています。 ペコロスの母に会いに行く

自費出版の本が口コミで広まる

発売当初、長崎の老舗書店で2カ月間売り上げ1位を記録しました。長崎タウン誌やFacebookなどから話題に火がつき、小さなプロダクションで映画を制作しました。その後、本は6月に、西日本新聞社から商業出版化されて、12万分を突破するベストセラーになっています。

『ペコロスの母に会いに行く』は、漫画家ペコロスというペンネームを持つ岡野雄一が、クループホームで暮らす認知症の母との日常を、4こまマンガで書きつられたものです。すっかりはげ上がった62歳のハゲ頭を、ぴちゃぴちゃとたたく車椅子のお母様の姿は、何とも笑いを誘いながら、ちょっぴりほろ苦い光景です。映画の公式サイトのヘッダー画像で、この光景を見られます。 (参考URL: http://pecoross.jp/)

『ペコロスの母に会いに行く』の内容紹介

作品は、認知症の悲惨で残酷な部分の記述はなく、日に日に、記憶が薄れボケていく母の姿をユーモアをもって、ほのぼのと描かれています。長崎弁と、ペコロスのハゲ頭が何とも、故郷を思い出す気分にさせてくれてます。人はいつかは、来た道を戻る日が来るのでしょうね。

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幽霊になってたびたび登場する、父を語る母の言葉に思わず涙をそそられました。酒癖が悪くて、苦労をかけられた夫のことを、『良かった人やったばってん・・・』とつぶやきます。しばらくして、『弱かった人やった』とつけ加えるのです。ボケているんだけど、本質はちゃんと分っているんですよ。

物語の展開は、後半になると、少し色合いが違ったきます。時々、お母様はグループホームから外出して、しばらくして戻ってくる日が多くなっていきます。

姿が見えない間のお母様は、遠い過去にタイムスリップしていると、思わせる構成になっています。マンガの一コマ一コマが、古いアルバムの写真のように、切ない気分にさせられるから不思議です。お母様は、タイムスリップしながら、苦労ばかりではなかったと、人生を振り返っていたのですね。

本当に、すてきなお母様です。

映画のスタッフ紹介

映画化された『ペコロスの母に会いに行く』は、11月より、全国でロードショーが開始されます。

監督は、『喜劇・女は度胸』『男はつらいよ フーテンの寅』『時代屋の女房』をはじめとする喜劇を精力的に撮り続けた、森崎東が制作しました。89歳の認知症を患う母みつえ役に赤木春恵。ペコロス役は岩松了。

話題となっているのは、実の姉妹、原田知世と原田貴和子が約20年ぶりに姉妹共演も果たしているところでしょう。

主役の岩松が「介護の問題がどうだ、という話ではなく、親子の物語として見てほしい」と、メッセージを発表しています。

( ※読みにくいので、敬称は省略しています。)

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