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リハビリ専門病院への転院

交通事故に遭ったわけでもないのに、なぜリハビリ?

救急病院から、リハビリ病院への転院を行う際も、ほんの少し苦労をしました。内臓でしか入院したことがない母にとって、脳梗塞で倒れた後、リハビリ施設で身体機能の回復を十分に行うという意味が、理解できなかったのです。治療が終わればそのまま退院できて、すぐに元の生活に戻れると考えたいたようです。歩行訓練を行う高齢女性

同じ病院の中で話がかみ合わない

何度も何度も病院で説得し、何度も何度も意味のない質問を母は繰り返す始末です。看護師さんにも、お医者さんにも、転院なんかしないで早く帰りたいと訴え続けました。その結果、既に転院先の病院の手配まで済んでいるにもかかわらず、病院はわたしに退院日を告げました。

この時は、母に了解を得て、リハビリ病院の転院先を探しているさ中だったのです。

「変ですねぇ~。転院することになっていたのに、急にどうしたのでしょう。」と散々苦労をかけた、医慮福祉相談室の社会福祉士さんに言われ、私も首をかしげざるを得ません。

リハビリ病院への転院をすすめた医師が、こんどは退院を迫ります。

昔から、自分で退院日を決めて医師を説得するタイプだった

内臓が悪くで入院していた頃、医者が提示した日より前の日程で、退院日を勝手に宣言して、そのとおりに退院していた事が何度もあります。「お母さんは、病院の言うことを聞くよい患者だからだわ。」と信じていましたが、これだけ、毎日同じことを繰り返していたら、医者もさすがに根負けするかもと、嫌みな気分がします。

今回はわたしが、お医者さんにまで説得される始末。と言っても、母は帰りたい一心で、私とお医者さんの会話は成り立たず、母が一人で、言葉を連打し続けます。今後の生活の仕方や、母の病状も、母の意味の不明な会話が混じりどうにもなりません。

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中途半端なまま、医師との話を切り上げる

どうにもならずに、母がしゃべっている間をついて、お医者さんに「再度説得しますので、転院を希望します。」とだけ伝えて、なんとかしました。

また、最初からやり直しの議論。何回、何十回、言ったかしれない言葉を、いらだちが募る自分をおさえながら、繰り返します。30分、1時間・・・、こんな時間も苦にならないように、そのうちなるのでしょうか?

感情が先走り、正しい事が伝わらない

「子供のようにはいかない。」人格とプライドを持った、人生の先輩を説得するのは、単に娘という武器だけではどうにもなりません。「まだまだ、わたしの目の黒いうちは、あなたの好きにはさせないわよ。」というのが、母の本音のところです。

母は、一人で歩けると言い張り、何度も車椅子から転げ落ちたと言います。倒れる前の元気な記憶だけがあるので、機能が衰えた自分の体の事が理解できないのです。

回復期のリハビリは、家族の判断で決めるべき

リハビリ専門病院は、入るための条件がいくつかあります。発症してから、2カ月以上経過していると、どんなに希望してもリハビリ専門病院は受け入れてはくれないのです。もっとも、そんなに時間が開いていたら、体が硬くなってどうにもなりません。

つまり、いったん自宅へ帰ってゆっくりしてからなんて言っていたら、回復期リハビリを諦めてしまうようなものです。母は、『自宅に帰ってから、また考える』と言っていましたし、どの高齢者も一様にこんなことを口走るものです。

介護者は心を鬼にして、リハビリ専門病院でできるだけ機能回復訓練を受けさせてください。時間の経過とともに必ず、衰えていくことは避けられませんので、このp時期でしか回復することは不可能だからです。リハビリで動かなくなった手足を動かすことが可能になれば、後々の介護負担を軽減させることができるからです。

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