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夜間頻尿の介護負担を減らし、睡眠不足を解消するには

頻尿対策に多くの人が取り組み始めている

介護者の睡眠不足の一つの理由に、夜間頻尿があります。

夜間頻尿の原因は、過活動膀胱や前立腺肥大症などの疑いがありましたが、最近では、夜間高血圧、隠れ心不全、睡眠時無呼吸症候群などもあげられています。

いずれも、長期の治療が必要な疾患で、夜間頻尿事態をなくすことは無理です。夜間頻尿と上手に付き合って、ケアする方法を見つけるしか方法がありません。 高齢者とお茶を飲む

認知症の進行に伴い尿失禁も症状のひとつであることが、明らかになっています。一人の高齢者の夜間頻尿の原因は、一つとは限りません。また、介護される側のADL(日常生活動作)が、どれくらい可能であるのかどうかによっても、ケアの負担度は異なってきます。

注目すべき点は、頻尿対策の研究が進んできていることです。夜間頻尿の原因から医療的な措置を施したり、介護グッズや介護ロボットを利用したりしながら、睡眠不足を解消に役立ててください。

介護者のやるべきことは、最新情報を知ることです。

夜間頻尿の原因を探ってみよう

泌尿器とは関連性が薄いと考えられる疾患も、夜間頻尿につながっています。かかりつけ医などと、相談しながら原因を探る時代になるでしょう。今は残念ながら、頻尿に熱心な医療機関はそう多くありません。

ただ、自宅で工夫をすれば、和らげる方法もありますので、紹介します。

高齢になると抗利尿ホルモンが減少する

人間の体は日中より夜間の方が、尿量が少なくなるように調節されています。脳が就寝後に、坑利尿ホルモンを分泌させて、腎臓で尿を作らせないようにさせているからです。

高齢になると、この抗利尿ホルモンの分泌は減ります。

抗利尿ホルモンの分泌が減っても、眠りが深ければ尿意も気が付きにくくなります。日中、デイケアやデイサービスなどを利用して、活動量を多くするように努めます。

また、薬で尿意を感じにくくさせることもできます。

夜間高血圧や隠れ心不全の場合

さらに、夜間高血圧であれば、血液の量が多い分だけ、尿もたくさん作られます。

高齢になり心臓が弱ってくると、血流が悪くなり滞りがちです。第二の心臓と呼ばれる足の筋肉も老化して、血液を心臓へ戻すことができなくなります。こうした体の老化が、足に水を溜めてむくませます。

足のむくみがある場合は、就寝する2~3時間前に、足を心臓より高くして横にさせておきます。30分ぐらいで、血液が心臓に戻ります。 就寝前に、体にたまっている水分を出しておきます。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、高血圧を引き起こします。血液の量が増え夜間頻尿につながっていきます。こちらの記事に、体に悪いいびき(睡眠時無呼吸症候群)と高血圧の関係ついて詳細しています。

睡眠時無呼吸症候群の治療や、上述の足を高くして水分を出しておく方法を検討してください。

過活動膀胱

最近テレビの健康情報番組で、取り上げられている尿トラブルのほとんどが、過活動膀胱に関してです。膀胱が過敏になっていて、わずかな尿の量で、強い尿意を感じてしまう病気です。

対策として、膀胱の訓練が良いといわれています。 膀胱の訓練は、尿意を感じたら、10分間我慢してからトイレに行きます。10分間我慢することを繰り返すうちに、膀胱に柔軟力がついてきます。わずかな尿で、我慢できないほどトイレに行きたい症状を、和らげることができます。

今の高齢者は、トイレは我慢してはいけないという時代に育ちましたので、なかなかこの訓練はしずらいはずです。

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私は、裏技を使いました。出先でどうしてもトイレを我慢せざるを得ない状況を、あえて作ります。トイレが側にあっても、『ここにはないから、もう少し我慢して』と、嘘をつくのです。気のせいもあるかもしれませんが、少しづつ『トイレに行きたい』の言葉が減りました。

夜間頻尿対策に介護グッズを利用しよう

夜間頻尿の介護グッズは、増えています。自動排泄処理装置も私が紹介した時は、1社しかありませんでしたが、次々と高性能なロボットが開発されてきています。介護保険で対応している製品もあり、購入やレンタルも検討してみてください。

ポータルトイレ

うちで最初にポータルトイレを使った際に、こんなに楽になるのかとびっくりした記事を書きました。

ポータルトイレには、臭いや汚いといった悪いイメージが先行していました。しかし、良いものであれば、清潔に使うことができます。水洗などの高機能である必要はありませんが、性能はこだわるべきです。

自立している方でもポータルトイレを入れると、介護者を楽になります。足元がふらつく高齢者は、起きぬけにトイレまで歩く行為は、想像以上に苦痛です。どうしても間に合わず、トイレを汚してしまうことも普通にあります。

ベットの横にポータルトイレを置けば、足をおろして座り直すだけの動作で、用をたすことが可能です。

合う尿漏れパットを探し尽くす

リハビリパンツや尿漏れパットも活用してください。特に尿漏れパットには、こだわるべきです。

人によって、尿量なども異なると思いますので、必ずしもマッチするとは限りません。とはいえ、尿漏れパットは、相当な種類があります。お尻をすっぽり覆う尿漏れパットや、ギャザータイプのパット、男性用のポケットが付いたパットなどもあります。吸収率の高いものを探します。

リハビリパンツの代わりに、医療用のテープおむつにする方法もありますが、これはコスト高になります。1日に必ず2枚のパンツを、使用し続けることになるためです。

尿漏れパットであれば、ぬれた際に引き抜くだけの手軽さがあります。装着する際も、重ねておくだけです。リハビリパンツやおむつとなると、履き替えさせる手間がかかります。もし、深夜であれば睡眠不足を招きます。

私の母も、リハビリパンツから尿が漏れて、朝方布団を濡らしてしまうこともありました。『尿量が多いのかな』と思いましたが、違いました。

布団を濡らしているのなら、就寝前にパットの装着を手伝ってみてください。分厚いパットを、一人で正しく装着するのは骨が折れるようです。

パットを装着する際、リハビリパンツの状態も確認してください。尿漏れの気配があれば、新しいものと取り換えます。リハビリパンツから尿が漏れてしまうのは、既にリハビリパンツが濡れているということも考えられます。パンツの中の湿気が、パットの形状を柔らかくし、ヨレて尿をキャッチしきれていないことがあるからです。

夜間訪問介護を利用する

夜間頻尿に限らず、夜間の介護で悩んでいるなら、夜間訪問介護の利用も候補に入れます。定期的に巡回しておむつ交換などを行ってくれます。

自動排泄処理装置を利用する

私が最初に紹介した、スマイレット安寝は、寝ている姿勢を大きく変えないことが前提でしたが、姿勢をそれほど変えず使える自動採尿器も現れました。ユニチャームと電機メーカーの日立が、共同開発したヒューマニーで、介護保険が使えます。

今後、他社でも同様の製品の開発が見込まれます。使ってみて上手くいかなくても、元々ぐらいの気持ちで、チャレンジしてみてください。

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