介護だけに焦点を絞った政策作りを切望
介護者支援を考えるなんて、我ながらおこがましいとは思いますが、厚生労働省や介護者支援団体の提案が、『正しい』とは限ぎりません。現実に、多くの社会問題が増え続けています。
要介護のランクに従って一律に決められる介護サービスでは、将来的にマンパワーが不足していきます。
介護に関わっていない、一般人も、もっと興味を持つべきです。自分たちが支払っている税金が使われているわけですし、将来親の介護をする際の不安があるなら、直ぐにわが身に振りかかってきますよ。

日本の働く介護者支援のひとつでもある育児・介護休業法は、以前書いたこの記事にあるように、育児休業をひな型にして作り変えたにすぎません。
そのため、通算93日の介護休業という日数期限が、決まられています。93日後は、親を見捨てて会社に戻るか、会社を退社して無一文で介護生活を継続しなくてはなりません。
育児なら期間の見通しが立ちますが、介護の場合は不可能ですよね。
しかも、その93日間は税金で、介護者に給料の60%が支払われていくのです。
アメリカでも介護休業は、現実的でないとされています。
介護休業は、いずれ回復し健康的な生活に戻れる被介護者に向けては有効ですが、それ以外は無意味でしょう。
細く長く支援してくれる方が、よっぽど親切。
国にとっても、介護施設にとっても、介護者にも、良い支援策にするなら、介護者が介護サービスを選択できるイギリス方式を検討すべきです。
ここから先は、私の妄想であって現実ではありませんが、私のつたない妄想をきっかけに多くの人が介護支援策を、打ち立ててもらえればと考えます。
介護者を、仕事優先タイプと介護優先タイプの2パターンに分けて支援を行います。
仕事優先タイプ
現在、要介護3以上の方が、公的老人宿泊施設である特別養護老人ホームの入居条件となります。これを、要介護1・2の方も、入居できるようにするべきです。
その代わり、要介護1・2の介護者は、介護保険の補助を受けずに全額支払います。従来国からも支払われている、負担金も1割程度は施設に支払います。
施設は、増えた収入を、介護士の報酬へ反映していきます。介護士の不足は、介護士の収入アップ以外に方法はありません。
ディサービスも、必要とされている介護者に提供し、延長保育ならず延長介護を実施します。延長分は介護者が全額負担し、従来国からも支払われている、負担金も1割程度施設に支払います。
施設は、増えた収入を介護士の報酬へ反映していきます。
介護優先タイプ
経済的に介護施設への全額支払いが難しいとか、被介護者が自宅で過ごすことを切望している場合の方達に向けた、支援策です。経済的にも厳しいし、親も介護しなくてはならない方達。
企業に働きかけて、短時間勤務制度を義務付けます。1日6時間以下が、現実的。
昇給や昇進は望めませんが、生活の保障は確保できるようにします。
短時間勤務制度を申請した段階で、介護者の所得税や市民税の税率の免除を行い救済します。
短時間勤務制度の申請者の人数に応じて、法人税の税率も下げれば、申請した介護者への不当な扱いも少なくなります。
アセスメントの実施
アメリカやイギリスの介護者支援にあって、日本にないものは、国が行っている介護政策に対する評価や判断に、一般の人たちの声を反映していないことにあります。
厚生労働省の介護現場の調査は、綿密で感心することもありますが、介護者の生の声ではありません。
インターネットが普及し、国勢調査でさえインターネットで行うことができるようになった昨今、介護者支援策に対するアセスメントの手間は、インターネットでアンケートができる環境を用意するだけで良いはず。
回答方式を数値化で行えば、集計も手間はかかりません。
アセスメントはの回答は介護者が行いますので、現実に使われている税金が、介護者にとって有益なサービスであるか否かの検証ができるわけです。
アンケートの中で書かれた意見や、改善案を元に、さらに有益な介護サービスを提供することが可能になります。
介護情報の普及
多くの介護離職、介護殺人は、介護情報の普及が不足していることにありました。
個々の介護施設が蓄積したノウハウや、対応任せではもういけません。インターネットの介護サイトのQ&Aに、頼るのもどうかと思います。
介護情報が否が応でも目に入るような環境づくりをします。 TVのCM、ポスター、電車の中つり広告など。
また、イギリスのように介護者が自分の状況をインターネットで入力することで、合致した施設サービスや介護方法の提示、救済制度の利用方法などが得られる状況を作るべきです。
介護情報が分かってくれば、専門家に全てお任せするのではなく、自分で出来る範囲で介護を行おうとするはずです。国の介護予算の節約も期待できます。
アメリカでは、介護情報の周知を行うことで、費用の削減は出来たと資料に書かれていました。
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