スポンサードリンク

新型コロナウイルスの影響で介護難民が増える

高齢者施設は八方ふさがりの状態

新型コロナウイルスが高齢者施設にも広がり、感染対策のため多くに施設では面会ができない状況となりました。高齢者施設内は3密にならざるえない状況で、もし感染が起きれば、入居者の中には疾患を抱えていている方も多く生命が危ぶまれます。

宿泊を伴わないデイサービスでも、クラスターが発生しデイサービスの休止を行った施設もありました。休止に至らなくても利用者が感染を不安に感じて、自ら利用を停止するケースも増えています。感染防止対策用品

アルコール消毒やマスクの着用の徹底を行おとしても、こうした衛生用品が不足して十分な対策が打てない状況も続きました。高齢者施設の利用者は、感染への不安感や面会ができないことから、自宅に戻したりデイサービスの利用をやめる方もいます。ただ自宅での介護が元々難しい高齢者です。やはり家族に介護できる人がいなかったとか、老々介護だったとかで、困惑している介護者は多いと想像します。

施設はもちろん、家庭でも介護の担い手が不足している今、新型コロナウイルスによってますます介護難民が増えてしまいます。

現時点の高齢者施設の感染状況と問題点、施設が行っている対策方法などから良い方法を探してみます。

4月末の高齢者施設の感染状況

5月8日のNHK『新型コロナで”介護崩壊”の危機?高齢者施設でいま何が』より、数値を抜粋します。

入所系の高齢者施設では、4月末までに少なくとも550人余りが新型コロナウイルスに感染し、うち10%の60人が死亡。デイサービスなどの通所系施設とショートステイなどの短期入所系施設を合わせて、280人が感染し、うち26人が死亡していた他、訪問介護事業所でも30人余りが感染しました。いずれも利用者と、施設で働く職員を含めた人数です。

これらすべてを合わせた高齢者施設の死者数は86人で、国内で感染が確認された死亡者数の15%を占めています。高齢者は若年層と比べて重症化しやすいといわれていますが、その根拠は未だに明らかになっていません。高齢者施設での死者数が多いのは、3密の条件が揃いクラスターが発生しやすいことが原因と考えます。

5月に入ってもこの勢いは止まらず、札幌市の介護老人保健施設で30人、京都市の2つの有料老人ホームで12人、千葉県の介護老人保健施設で3人が感染しています。

高齢者施設で感染が確認されても、直ぐに医療機関に入院できず、介護施設でしばらく暮らさなければならないそうです。専門的な感染対策用の用品がない中で、感染対策をしなければならない職員の心労は想像できます。

国の新型コロナ対策は、医療崩壊を招かないことに最重要課題としています。一方、介護施設に関しては二の次になって、具体的な支援策が講じられていません。国や自治体は最低限、マスクや消毒薬、防護服の確保など、感染拡大を助ける用具の支援と、職員や入居者が早い段階でPCR検査が受けられるようにするべきです。施設内で集団感染が発生しても介護の質がおちないよう、職員のバックアップ体制を作る方策を早急に考えてほしいとありました。

同感です。

問題は対策をしなければ介護難民が増えるばかり

名古屋では3月に、デイサービス施設など126カ所に休業を要請しました。

厚生労働省は、通所系事業所が休業した場合、職員が利用者宅を訪問してサービスを提供できるようにするという通知を出しています。対応できなければ、他の事業所を利用するか、訪問介護を受けることを想定しています。

訪問介護など代替え策を探すのは、担当のケアマネージャーです。今回の名古屋市のように広域で休業した場合、対応しきれません。一人のケアマネージャが、複数の高齢者の介護先を一時期に探すのも現実的に無理があります。

スポンサードリンク

もし、訪問介護を代替え案としたとしても、ただでさえ訪問介護の介護士不足で無理くりやりくりしる状況に、新たに受け入れるのは至難の業です。それでも行おうとすれば、訪問介護を受けられる高齢者の優先順位を付けざるを得なくなります。家族で看る人がいないとか、重い疾患を抱えている人などからということになるでしょう。

当の名古屋市の訪問介護事業者は、デイサービスのクラスター発生以前に感染対策のために、訪問回数を減らしていたそうです。学校の臨時休校期間でもあり、訪問介護を行っている介護士に学校に通う子供がいれば、面倒を看るために仕事を休まねばなりません。八方ふさがりの状態で、訪問介護の受け皿は無理と答えがでます。

介護が必要な高齢者は行き場を失ってしまうのです。

高齢者施設で感染が広がれば広がるほど、介護難民は増加していきます。(これではいけない!なんとかしなければ。。。)

さらに医療行為が行える施設が使用停止になれば、人工透析などのために医療機関への受け入れも必要になってきます。ご存じの通り、医療施設にも余裕があるわけではありません。(これもいけません。何か対策を。。。)

高齢者施設が行っている感染対策

新型コロナウイルスが流行する前から、多くの高齢者施設では入り口に消毒液が置かれていました。新型コロナウイルスの流行後は、検温が加わり、家族の面会は禁止となりました。

もし、施設内で感染者や疑わしい人が出た場合は、個室に移動させて隔離し対応する介護職員を限定することや、入所者や職員が食事をする際、換気のいいところでなるべく離れて食べるといった対応が必要になってきます。

入所系高齢者施設の感染者対策

新聞で鹿児島県の鹿屋市にある、特養の感染対策が載っていましたので紹介します。

鹿屋長寿園の感染対策

「鹿屋長寿園」では、感染者発生に備えたマニュアルを作成しています。

事務局、介護部門、看護部門、栄養部門、相談・ケアマネ部門、機能訓練部門、ショート事務所ごとに、感染状況のレベルに合わせて対応方法が定められています。

最も厳しい想定では、職員が7人一組になって3班つくり、1週間ずつローテーション勤務をします。担当の週は施設内で寝泊まりし、外出を原則禁じてウイルスの持ち込みを防ぎます。

食事を介したリスクを最小限に抑えるために、プラスチックの使い捨て容器約130人分を3カ月分確保しているそうです。

施設長の林田貴久さんは、「施設間でのノウハウや工夫の共有は欠かせない。利用者や職員はもちろん、家族の不安解消のためにも具体的な行動計画は重要」と強調しています。

明愛園の感染対策

「明愛園」では、市内で感染者が出た場合、特養の敷地全体を事実上隔離し、系列デイサービスを一時停止する措置に踏み切ります。

職員70人を内勤と外勤の2班に編成。内勤者15~20人を確保し、施設内に約2週間泊まり込んで介護にあたります。外部からの接触を可能な限り長く断つことで、感染防止を徹底する考えです。

一方、外勤者はデイサービス利用者の安否確認や、休止したサービスのフオローと、内勤者の自宅郵便物の受け取りや食事の買い出しなど後方支援を担います。

現時点で、20人以上が内勤に協力する予定です。事務長の竹村仁さんは、「特養はハイリスクな人が多く、入所者の命は必ず守るという覚悟で臨んでいる。職員の理解にも感謝したい」と話しているそうです。

スポンサードリンク