レビー小体型認知症サポートネットワークを利用しよう
三大認知症の一つと言われているレビー小体型認知症ですが、正しく理解されていません。情報は少なく、多くの人が知るところとなった物忘れとは、症状が異なっているために発見が遅れます。(※ 三大認知症とは、認知症の中で50%がアルツハイマー型認知症、20%がレビー小体型、15%が血管性認知症のことです。)
レビー小体型認知症って何?
レビー小体型認知症は、大脳皮質の神経細胞にレビー小体と呼ばれる構造物ができることで起きるものです。物忘れの他、幻覚症状、手足がこわばり、運動障害が生じるパーキンソン病に似た症状を伴います。(コトバンクより参照引用)
レビー小体型認知症の症状は、認知機能の低下によるもの、幻視、パーキンソン徴候です。家族が変だと気がついた時点で、全てが一度に現れているわけではありません。
気がついた時点で現れている症状に対しての診断が下され、総合失調症やアルツハイマー型認知症、パーキンソン病と誤診されることが多いそうです。誤診された認知症に合わせた治療が行われて、逆に進行をすすめてしまう例もあるようです。
早期発見が進行を遅くする
症状は似ているし、使用する薬が同じ薬を使うこともあります。アルツハイマー型認知症で使われるアリセプトは、レビー小体型認知症でも効果があることがわかりました。しかし、他に飲んでいる薬との兼ね合いや、量などは、また違うようです。
早期にレビー小体型認知症であることがわかれば、認知機能の改善や進行の抑制を適切に行えます。他の合併症に関しても、生活指導や薬物治療を、レビー小体型に合わせて、対策を講じることができます。
発見が遅れるほど、体が硬くなり、動作が遅くなる運動障害が進行していきます。
治療は、脳の萎縮が見られないために、CTや磁気共鳴画像装置(MRI)で、発見することができません。パーキンソン病などで使われる、MIBG心筋シンチグラフィを利用して、心臓交感神経の機能低下を確認します。
他の認知症と同じ、早期に発見することで進行を遅らせ、合併症で悩まされることも少なくなります。
医療現場でも誤診しやすい
レビー小体型認知症の固有な症状として、幻視や睡眠時に大きな声を出すなどの異常行動があります。幻視は、現実と同じように見えていて、本人の意識もしっかりしています。家具や物を、人や小動物と見間違える錯覚もあります。
認知症の症状として多くの人が知っている物忘れは、早期にはみられず、記憶力はしっかりした状態で症状が進んでいきます。幻視があるということから、総合失調症などと誤診されることもあるそうです。
医療現場で、正しく診断が下されないまま過ごし、本人と家族の心労だけがたまっていく状態が報告されています。
2014年8月、アメリカの俳優ロビン・ウィリアムズさんは、63歳で自らの命を絶ちました。うつ病が原因と言われていましたが、検視解剖後にレビー小体型認知症であるとわかったそうです。医療環境は恵まれていたと想像できますが、医師は病名を特定することができなかったのです。
同じ悩みを持つ交流会に参加して、ケア方法を見つけよう
レビー小体型認知症で悩む方達が集まる、『レビー小体型認知症 サポートネットワーク』が作られています。こちらに、ホームページがあります。
このサポートネットワークは、レビー小体型認知症を発見した、小阪憲司横浜市立大名誉教授が創設しています。
上のホームページを覗いて貰うとわかりますが、各都道府県に支部があり家族が交流できるようになっています。医師や看護師などの医療関係者とともに、レビー小体型認知症について学びながら、家族を支えることが目的です。
家族で情報を交換し合いながら、自分の親に合ったケアの方法を探せます。
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