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こうやって、認知症を地域で支える気持ちが広がっていく

現状を知ることで、近所や地域の体制が整う

このブログを書き始めた頃は、認知症になること事態、恥ずかしいことのような風潮たっだのです。『もしかして認知症』と、ややうす笑いを浮かべながら聞かれたこともあります。

それが、わずか3年間の間で、有名人の親が認知症であることをメディアで発表しはじめ、日常会話でも身うちが認知症であることを、隠さなくなってきています。もう3人くらい、『母が』、『夫が』、『叔母が』、と認知症であることを、聞いています。

『認知症を世間体が悪いから隠す』ことを行う家族は、減ってきているはずです。認知症の方とどうやって、共存して暮らしていくべきか、誰もが考える時代なのですね。つつじ

市の花壇の剪定

我が母とて、いつも私が一緒に病院へ行っているので、なんとなく状況を、近所の方は悟っているはずです。

私の家の前に、アスファルト道路の一部分を開けて、円弧を描くように花壇が作られています。つつじが植わっているのです。5月には、つつじのシーズン中は、咲き乱れそれはそれで見事なのですが、剪定を10年以上行っていないために、枝は乱れてきています。車の視界を妨げるほどではないにしろ、ちょうどカーブの部分にあたり、気分的に伸びた枝は邪魔であり、なんとかせねばと考えていました。

本来ならば、市が所有の花壇で、市の方が剪定を行って貰うのが筋なのです。でも、今現在、つくったまま何もしていない状況ならば、今後も何もしないと考えます。

以前、家の前が公園だった時も、やはり、公園が壊される日まで剪定は1回も行われませんでしたから。

剪定したけど、ゴミの始末はちょっと

『つつじが咲き終わったら、少し剪定をしようかな』という私の言葉が、母の胸に刺さったのでしょう?『温かくなったらお母さんがやる』という言葉が返ってきました。嫌な予感がしましたので、私がやると言い張りましたが、聞きません。

やむを得ず、『つつじが咲いた後でないと、折角のつぼみを切ることになるから、咲いた後にして』と何度も言いましたが、つつじが咲く前に始めてしまいました。3月の寒い日が開け、ポカポカ陽気になった途端、一度言い出したら利かない母は、いそいそと剪定をします。

切った枝をビニール袋に入れたのは良いのですが、ゴミ以外の日に切った枝のビニール袋を出しています。そのゴミ袋を、自宅のガレージに置き直し、『ゴミはゴミの日にお願いね』と言いました。母にとってこの言葉は、雑音でしかないようです。

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日が経ち、『何だか剥げている部分が出てきたかな?』と気づきます。まさか、母もわかっていると信じていました。

とはいえ、切った枝は、道路の端に置いたまま、今度はビニール袋にさえ入っていない枝の束です。私がそのことに触れると、『あの場所は広いからバイクを止める人がいるので、バイクを止められないように、ゴミを置いてあるのだからそのままにするように』と、今度は私が命令をされてしまいます。

ゴミの始末をご近所の方が黙ってしてくれた

私は、連日、母とのよく分からない会話をしているので、命にかかわらないことは、あまり我を通さずに、おかしいままにしておくのです。その呑気さが、災いすることもあるものの、細かいことをイチイチ気にとめていたら、身が持たないと割り切っています。

話はそれましたが、置きっぱなしのゴミは、翌日になると片付けられていました。私以外の家族の人間は、縦のものを横にもしない人ばかりですので、片付けたのは御近所の方です。切り落とされた枝は勿論のこと、飛び散った葉が一枚も無く、綺麗に履かれています。

どのお宅がやってくれたのか、人柄から2~3方察しはつきますが、誰も名乗らないのです。

10年以上来なかった市の職員が訪づれた

その翌翌日、母は、私にこう告げます。今日、つつじを切っていたら市の人が来て、『剪定は市の方で責任を持ってやるから、やらなくて良い』といわれたそうです。

慌てて、つつじが植わっていた場所に行ってみると、一部分が、枝が根元10センチのところで切られて、すっかりはげてしまっています。ところどころ枝を切って、他の枝の成長を促すのではなく、丸ごと1本、根元の方から切り取られていました。

『あんなに剥がしてどうしたの?』と聞いても、母は何が悪いのか理解できないようです。

10年以上も放置していた花壇を、市の職員が見回りに来るはずはありません。御近所の方が、連絡をして下さったのだと思います。

黙ってゴミを片付けて、つつじを切ることを止めさせてしまった方がいます。市の職員と言うのも、もしかしたら嘘かもしれません。

なるほど、家族が手をこまねいているのを、御近所が見る見かねて補ってくれたのでしょう。やはり、変なのは、御近所も承知しているのです。こうやって、地域で支える体制が、でき上がっていくに違いありません。

日本は、良い国ですよ!

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