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介護報酬の改定をみて、私なりに思ったことを色々

願っていた軽度認知症のケアは、やっぱり駄目なの

介護報酬改定の記事をみました。

介護保険を使用して介護サービスを受けた場合、1割は介護を受ける利用者が支払い、9割は市町村が運営する介護保険で賄われます。その市町村の介護保険の財源は、現役世代の税金と40歳以上が支払う介護保険料です。高齢になる人口が増加し、働いて税金を納める現役世代が減少するなら、9割で負担するべき財源が、大幅に不足するのは言うまでもありません。車椅子の高齢者と介助する介護士

今回の改定の主なポイント

介護サービスを利用者が支払う料金は、年金など収入が年280万以上ある高齢者の場合、1割負担から2割負担に増えます。特別養護老人施設の利用料は、扶養義務のある家族の収入だけでなく、土地や建物などの資産に応じて、テーブルが組み直されるそうです。扶養義務である家族も定年に入り、老老介護の時代に入っているために、そうならざるを得ないでしょう。

一方、在宅で介護をしている場合は手厚くするとは書いてあるものの、利用料は心持ち安くなる程度で、ちょっと実感がないのが正直なところです。

ディサービスの利用時間が12時間から14時間に引き上げられるというのは、介護する側の負担が減ります。現在の介護離職問題を、加味していますね。

現役世代の負担を軽くするのは情報です

今現実は違っています。

周囲の介護事業者の状況は、夕方4時頃にディサービスの利用者を乗せた送迎バスを見ますが、朝早くや深夜に一回も見たことはめったありません。今のところ7時間程度のサービスが、主流のようです。

12時間が当たり前の時代になれば、現役世代の負担はグッと軽くなることは言うまでもないのです。私が、ディサービスで12時間利用のところがあると知ったのは、今回の介護報酬改定の記事を読んでからです。

ビックデ―タが注目を集めている今、介護事業者とそのサービス内容を一覧にして、ケアマネジャーはもちろんのこと、一般の人も調査できるシステムを望みます。

これから介護事業者と介護される側、供給と需要のバランスで、圧倒的に需要が膨れ上がるのが予想される今、金銭的なこともありますが情報が一番です。情報がなければ、介護サービスに合わせて自らの生活を変更せざるをえません。情報があれば、検索して、自分の勤務状態に合わせて施設を選ぶことが可能です。

知っているか知らないかで、離職を食い止めることが可能になるのです。食事をする高齢者

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認知症に対する改定内容は長短両方あり

今回の報酬の改定は、施設で嫌煙されがちな認知症に対する配慮が加わっています。時代の流れが良い方向に行っています。

有料老人ホームには、『認知症専門ケア加算』が新設されます。認知症の講習を職員が受けたり、認知症高齢者を多く受け入れれば、施設に報酬が加わるそうです。

認知症の駆け込み寺といわれているグループにおいても、夜間の宿直職員を多く増やした場合、報酬が増えるとあります。

ただ要介護が認定される前の、介護の必要性が低い要支援のランクに関しては、国の政策から外れ、手薄になる気配です。市町村の裁量に任せ、ボランティアなどの活用で、費用の効率化を狙うと書いてありました。

認知症は早くからのケアが必要であることは言うまでもなく、軽度認知症のケアが充実していれば、要介護で多額の介護費用も削減できるはずです。改定には考慮されなかったばかりか、切り離されてしまったことが残念でしょうがありません。折り鶴を折る高齢者と介護士

介護ロボット、インフラの設備補助を

介護職員の不足は、のがれることはできないでしょう。今回の賃金加算制度で、施設側に職員の賃金に加えるように、義務付けされています。常勤職員の一人当たり1万2000円は、すごいと思いました。今年のトヨタ自動車の春闘交渉額が、6000円なので悪い数値でないのですが、やはり不足は不足です。

介護職員だけにとらわれるから、介護サービスの不安が伴います。通信インフラが発達している現在、自宅の中にセンサーを設置して、介護業者には見守りをお願いするシステムを検討している業者があります。

軽度の方は、通信だけの見守りで、施設に送り迎えする人手を減らせられます。テレビ電話のような『WindowsのシステムSkype』が英会話教室で使われていますが、介護施設でも利用価値を検討してみて欲しいと思います。

ベッドから車椅子に移動させる際の介護ロボットが、現実化されれば従来二人で行っていた事を、一人に減らすことが可能です。自動排泄ロボットを使用すれば、施設のおむつ交換をぐっと減らして職員の負担を、減らすこともできます。

こうした介護サービスをマネージメントする専門職を、つくることも考えて欲しいと思います。

ロボットでできることはロボットに任せ、人でなければ駄目なことだけ、介護職員に賄ってもらうように支援するべきです。心のこもった暖かいサービスは機械では無理なので、こちらの方は減らしていただきたくないものです。

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