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寒いと血圧は上がる冬の季節は、温度差に気をつけて生活を!

冬のトイレと浴室は突然死の危険度は高い

冬の早朝のトイレや入浴時に、脳卒中や心筋梗塞などの突然死のリスクが高まります。暖かい寝床からトイレへ行きりきんでいる時や、冷えた脱衣所や浴室などで事故は起きます。特に亡くなる方には既往歴を持つ方で、多い順にあげると高血圧、中枢神経系疾患、心血管型疾患、糖尿病と続きます。

さらに高齢になると運動不足になりがち、食も細くなって手足の筋肉が落ち始めます。足のふくらはぎの筋肉は、血流を促すといわれていて、筋肉の減少は巡りを悪くして自然に血圧も上がります。トイレや入浴の時間だけを気をつけるのではなく、食事や運動も日ごろから心がけたいものです。特に第二の心臓と言われれている足の運動は、大切です。

血圧は寒いと上がる

夏は、年ごとに暑くなるばかりです。汗からでる塩分と水分の減少と、温かさで血管が広がるために巡りは高まります。夏に血圧が上がりにくい理由です。逆に冬は、手足から体温を逃がさないようにと、血管を収縮させるために血液が流れにくくなります。暖かいと血圧は低く、寒いと血圧は上がるのが普通です。血圧を測定しているイラスト

目覚めのトイレは要注意

人間の血圧は季節を通じて一定ではないと書きましたが、1日のうちでも違ってきます。就寝中は、比較的弱い心臓のパワーで血液を全身に送れますが、起き上がると重力がかかるために心臓のパワーを上げなくてはなりません。目覚め前はこうした準備のためでしょうか、体のリズムが早朝の血圧を高くしているのです。

寒い冬であれば、温かい布団からでれば毛細血管が収縮してさらにパワーアップ。そこでトイレでりきむとなれば、さらにさらに、心臓ポンプのパワーは全開というわけですね。

もし動脈硬化があったり高齢で血管が硬くなっていたら、もろくなった血管の壁へのダメージは大きいはずです。脳や心臓であれば、脳出血やくも膜下出血などの危険性もあります。これが最近話題になっている早朝高血圧による突然死です。

冬・寝起き・トイレが重なった時は、要注意です。

トイレの対策

冬の朝のトイレの対策です。こちらの『高齢者の夜中のトイレのヒートショックの予防について』 にも書きましたが、綿入れの分厚いパジャマを着用して冷気を受けないようにします。他に考えられる温度差対策について記述します。

朝、目が覚めてもすぐに布団から起き上がらないことです。室内が冷えて入れば、タイマーで暖房がつくようにしておくとか、同居している子供に暖房のスイッチをつけてもらいます。室内を温めてから、布団から出ます。

トイレに暖房を入れる方法もあります。便座ヒーター、高速で温まるセラミックヒーター、ミニパネルヒーター、床暖房、トイレホットマットなどが候補です。便座ヒーターは多くのお宅が使っていますので、説明するまでもありません。

トイレは使用時間が短いことから、常時暖房を入れたままは不経済です。また、トイレに暖房器具を入れて温められる、十分なスペースがあるお宅も少ないはずです。こんなことを考慮して、次の説明を読んでみてください。

トイレ暖房に良いといわれているセラミックヒーターは、人体感知機能が搭載されていて、人の動きを感知した瞬間に電源が入ります。トイレから退出すれば、自動で電源は切れますので、電源を切り忘れる心配がありません。
ただ、セラミックヒーターを設置するには、温風が噴き出す面からは60cm、吹き出し口以外の面からは4.5㎝、上4.5㎝には壁や物がないことが条件です。【※山善(YAMAZEN) セラミックヒーター DF-J121の取扱説明書参照】
薄くてトイレに便利そうですが、この条件のトイレは、そう日本のお宅では難しいかと。。。思われます。

ミニパネルヒーターは吹き出し口はありませんが、4つの側面や上部から4.5㎝以内に壁や物がないことが条件です。セラミックヒーターのように高速で温めるパワーがなく、暖房を入れっぱなしになります。

床暖房は、床の中に設置しますので、セラミックヒーターやミニパネルヒーターのように、設置のためにスペースの心配はありません。狭いトイレでも、安全に暖房できるメリットがあります。しかし、難点はコストがかかることと、後付けにするなら床材が熱に強くなければなりません。普通のお宅のフローリングは、熱に弱い板材を使っているケースが多く、床が変形する可能性があります。

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トイレ ホットマットは、小さくてトイレでも使えるように防水仕様になっています。欠点は、コードがついていて電源の確保をしなければなりません。配線でつまずく心配がありますので、壁や天井に這わせるなどの工夫が必要です。高齢者の場合、マット程度の厚みでも足をつまずかせる危険性があります。設置の場合は、マットがずれにくいこと、滑りにくいこと、厚さなどを考慮します。

最後に究極の対策として、室内にポータブルトイレを置きそこで用を足してもらう方法もあります。

冬のお風呂は要注意

「寒さ」による血圧の上昇は、血圧が高い人ほど顕著になります。健康な人なら夏と冬の血圧の差は20mmHg位ですが、高血圧の人はさらに広がってしまいます。冬のお風呂ほど、温度差の激しい場所はありません。 浴室

バスタブにつかり身体全体が温まった時の血圧は、血流が良いために低くなっています。浴室が冷えていると、バスタブからでると、冷たい冷気に反応して急激に血管が収縮します。水が流れているホースを途中で踏んだ時のように、勢いのついた水の圧力がホースに加わります。何度も繰り返せばホースは傷みますが、弱い血管であれば破けてしまいます。

浴室から寒い脱衣所とて、同じ現象になります。高齢者の冬の入浴の際は、浴室や脱衣所を十分に温めておく必要があるのです。

高齢者の動脈は弾力が失われていますので、勢いのよい血流に耐えられず、破裂する危険にさらされています。「ヒートショック」は、家庭内で高齢者が死亡する原因の4分の1を占めるといわれています。なるほど、施設や銭湯は、大勢の人が使用するために蒸気で満たされていますものね。

寒い季節の血圧管理は、高齢者や高血圧の方は特に注意する必要があり、具体的な対策として上げられるのは下記のとおりです。

  • 湯の温度を38~40度ぐらいにして、高すぎに気を付ける
  • 浴槽の湯はシャワーで入れか、浴室を蒸気で満たす
  • 高齢者は、1番風呂を避ける
  • 深夜・早朝の入浴を避ける
  • 脱衣所や浴室を暖かくする
  • バスタブに入る前は「かけ湯」の後、腰までいったん入って少したってから胸までつかる
  • バスタブから出る際は、ゆっくりでる
  • バスタブでの溺水を防ぐために、蓋を体の前におく
脱衣所の暖房

脱衣所の暖房としておすすめは、先に述べたセラミックヒーターです。使いはじめは臭いが気になりますが、10分位でポカポカになります。小さくて軽いので高齢者の入浴時だけ置いて使えますし、電気代も安価です。

冬の脱水対策も必要

血圧の話からずれますが、冬は高齢者の体内は多くの場合、水分不足です。詳細は、( 油断してがち冬の脱水症状、高熱、便秘が現れたら経口補水液の利用を)に書きましたが、冬でも隠れ脱水の危険性はあります。

通常入浴前にコップ1杯、入浴後にコップ1杯の水が必要とされています。ただし、高齢者は水を飲みたがらず、入浴前後だからといって例外ではありません。 水差しとコップの水

冬は外気が乾燥して体内は常時水分不足に加えて、入浴後は体から水分が蒸発して輪をかけて脱水状態です。さらに高齢者は暖房のきいた室内に常にいるので、暖房でも皮膚が乾燥しています。

入浴後は必ず失われた水分を補給させて、血液の粘性が高まらないように予防します。血栓予防を行って、脳梗塞や、心筋梗塞を防ぎます。

水分を取る場合は、お茶やジュース、コーヒーやお酒で代わりにというのではなく、吸収率の高いただの水でお願いします。味が必要と望むなら、ノンカフェインの麦茶やハーブティなどがおすすめです。カフェインは利尿効果があり、飲んだ水より多く、水分を体外に排出させて逆効果になってしまいます。

水を飲むと言うことは、体内の老廃物を積極的に流し巡りを良くしますし、便も柔らかくしてくれます。

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