リロケーションダメージ(環境の変化)による認知症の悪化

認知症を悪化させることを、知らずにやっていませんか

リロケーションダメージ(環境の変化に伴う精神的な負担)を、介護関係者なら知らない人はいません。リロケーションダメージは、別の良い方でトランスファーショックとも言います。

一般の方には、耳慣れない言葉です。知らないとつい日常生活でも、やってしまいやすいものです。高齢になったら生活環境を、できるだけ変えないというのは、鉄則となります。

とはいうものの、現実は違います。高齢になると病院の入退院や、施設入居、自宅の改修に伴う引っ越しなどが伴います。生活環境が変われば、トイレの位置、着替えの位置などを、覚えるのに苦労します。記憶が過去と現在の間を行ったり来たりして、混乱を招きます。階段手すり

時々、こんな話を聞きます。施設選びのために仮入所を繰り返していたら認知症が悪化した。毎日自宅に来る宅配弁当屋さんの担当者が変わったら、様子がおかしくなった。部屋の模様替えのために、家具の配置を変えたら、毎日探し物をばかりしている。

また、転倒予防のためにスロープや手すり、段差解消のための工事を行っても、生活がしにくいと苦情がでることもあるそうです。良かれと思ってやったことでも、高齢者にとっては、余計なお世話だったということでしょうか?

施設選びは入所前にじっくり選ぶ

施設選びの仮入所は、短期間に複数の施設を変えないようにします。施設によっては、最初の数日間は、初期入居金をゼロにして、サービス料金で利用可能なところもあります。これは得と考えて、仮入所を繰り返す方もいるそうです。

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逆に、慎重を期してじっくり選びたい方もいるでしょう。もし、時間が許せば、自分が入所して施設内のサービス状況を、確認することも考えられます。『私が利用したいのです』と、言い張れば可能とも言えるはずです。

家族が仮入所するというのは、現実には、無理なようです。高い買い物です。これくらいの配慮があっても良いのではないでしょうかね。

厚生労働省で介護サービス情報の公表制度を開始しています。左記のリンクページを見てもらえるとわかりますが、介護施設が虚偽報告を行っている疑いがある場合、訪問調査を実施して、結果が公開されます。

濃い情報としては、施設の周囲を走っているタクシーや、施設近くのレストランに聞いてみる方法もあります。特にタクシーは、個室ですので本音がでることは、間違いありません。

部屋の模様替えは、高齢者の気持ちを確認しながら

書くまでもありませんが、部屋の模様替えは、高齢者の気持ちを確認しながらゆっくり行います。

それでも、異を唱えたくなる気持ちは分かります。高齢者のお部屋は、芸術的なオブジェの塊です。私の家では、母が長期入院をしていた間に、部屋にあった意味不明なガラクタを処分しました。退院後、自宅に戻った母は、心機一転で頑張ろうという気持ちがあったので、少々の環境の変化も乗り越えられたようです。

転倒予防の住宅改修も、高齢者本人が必要だと納得できるように、幾度となく説得を繰り返します。気長にゆっくりと対応したいものです。

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