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デイケアの程よい緊張感が身だしなみ改善に

目に見えないことが介護でも一番大切

家族が高齢者に、健康上のことをあれこれ忠告しても、高齢者に『医者でもないくせに』と言われて、ほとんど聞いてもらえません。どこのお宅でも同じようで、逆に怒られたなんて、しょんぼりするケースはよく聞きます。

介護の難しさ(特に認知症の介護)は、高齢者のプライベートな領域に立ち入らざるを得ないことです。高齢者のプライドをできるだけ傷つけないように、介護する方法として、デイケアの利用を提案します。デイケア施設

デイケアで行われているプログラムだけが、デイケアの効果ではありません。高齢者が介護士に寄せている信頼感を利用して、高齢者の身だしなみと排便コントロールに成功しました。遠慮のない間柄の在宅介護の難しさを、介護士の目を意識させることで、緊張感を与えて解決させます。

排便コントロールは連絡帳の記述を口実に

母を介護して5年経っても、正確な排便状況が把握できませんでした。毎日にように便通の有無を聞きますが、母からは必ず、快便であると答えが戻ってきます。

ならば良しと安心していると、通院時に必ず医師に言うことは、便秘の悩みです。デイケアの介護士に悩みを告げる時も、便秘です。 一体どういうことと、きっと便通の有無を忘れてしまうからと、3度の食事の度に聞きますが、やはりいい加減な返答です。

これは、何故なのかとあれこれ考えてみます。家族にあれこれ言われたくない、プライドがあるようです。

とはいっても、母の主治医は、毎日便秘薬を飲み続ける治療をやめています。便秘が続いた際に、その都度、薬を飲むという処方です。家族が管理するべきなのに、家族には正確な情報が伝わらない。トイレの前で、ずっと見張っているわけにもいきません。

こちらの記事に書きましたが、ラフィノースオリゴ糖が、母の体に合うことが分かり、トイレから出てくる母の顔が明るくなります。やがて、ほぼ1日おきのペースで、排便があることが明らかになりました。

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この『1日おきに排便』が把握できたのは、デイケアの連絡帳です。デイケアでは、家族と介護士とのやり取りのために、連絡帳を作っています。 連絡帳は、施設で測定した体温、血圧、脈拍の他、その日に行ったプログラムの参加状況などが、家族に報告されます。家族からは、最初は自由になんでも記述する方式でしたが、昨年あたりから形式が変わり、家族が以下の項目を報告しなくてはなりません。

  • 朝食は接取したか?
  • 睡眠は十分か?
  • 水分補給は十分か?
  • 排便の最終日時はいつか?

デイケアの連絡帳に、『排便の最終日時を書かなくてはいけない』と説明した途端、正確な排便状況を告げてくれるようになったのです。高齢者の気持ちを理解したい気持ちもありますが、やっぱり母はわがままです。

ただ、オリゴ糖を探した理由は、医師に便秘は脳梗塞にもつながると脅されたからで、私も人のことは言えないのかもしれません。高齢者の手

施設のズボンを履かせられて、背筋が伸びた

着替えは自立していますので、定期的に衣類の着替えを、私は促すだけです。『今日は着替えの日だよ』と告げても、面倒だと母は、『昨日着替えたばかりだから』と嘘をつきます。嘘かな?とも思いますが、それ以上立ち入るのをやめて、そのままにしてしまうのです。

母の機嫌が悪かったり、足腰が痛いとぼやいた後だったりすると、尚更、それ以上のことはしません。

しかし、デイケアでは、あまり汚れがひどいと、施設のズボンを履き替えさせてくれるようなりました。最初は、母のプライドが傷ついたようですが、周囲に迷惑をかけているからしょうがないと説得します。何度か押し問答の上、納得しました。

着替えの日に母が嫌がると、『また、施設のズボンを履かせられるよ。』という言葉が、利くようになります。母と1対1で向き合っていたら、身だしなみもキチンと出来ないままだったと感じています。

きっと、デイケアに行っている老健ではそれほど、深い意味を持っていなかったかもしれません。結果的には、こうした試みが、私を助けてくれているのです。

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