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慢性腎臓病(CDK)と認知症

健康診断の数値で慢性腎臓病を予防

認知症は、かつては脳の病気とされ、他の病気との関係は明らかではありませんでした。しかし、糖尿病がアルツハイマー型認知症を、引き起こす原因の一つだと知ります。高血圧、高脂血症などの血管の病気に、気をつければ良いのだと考えていました。

ところが、歯周病菌や骨の中のホルモンまでが、認知症と関係しているのが明らかになります。最近は腎臓病によって、心筋梗塞、脳卒中、認知症になることが、注目されてきています。

腎臓病には種類があり、名称も病気の内容も一般の人には、わかりにくくなっています。腎臓病の全種類を一括した、総称として慢性腎臓病と名付けられました。慢性腎臓病の略称は、CKD(Chronic Kidney Disease)で、新たな国民病とされています。

腎臓病は沈黙の臓器のひとつで、悪化するまで症状が現れません。しかし、腎臓の機能を失うと回復することは難しく、その後の治療も大がかりになってしまいます。

自覚症状はありませんが、腎機能の低下を、健康診断の数値で判断することができます。腎臓の働きが低下していることを早期に知り、早期に治療、予防を行うことで進行を遅らせていきましょう。慢性腎臓病

慢性腎臓病(CDK)の定義

慢性腎臓病(CDK)は、下記の二つの状況のいずれか、或いは、両方が3ヶ月以上続いた場合です。
(1)尿、画像、血液、病理などの結果から、腎障害の存在が明らか。
(2)腎臓の機能(糸球体のろ過量)が、60ml/min/1.73m2未満。

慢性腎臓病が心筋梗塞、脳卒中、認知症を引き起こす理由

腎臓の大切な役割は、体内の老廃物を体外に排出させることです。腎臓では、血液から体に有益な働きをする物質は残し、不要な物質を排出させるために分別作業が行われています。

腎臓に障害があれば、この分別作業がうまくいきません。不要な物質が血液中に残ったままになれば、体に老廃物がたまり血圧も上がります。腎臓は別に、血圧をコントロールする働きもあり、血圧が高い場合は、塩と水分の排出量を増やして血圧を下げます。逆に血圧が低いときは、塩と水分の排出を控えて血圧を上げているのです。

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こうした働きも、腎臓が悪ければうまくいかなくなってしまいます。 このことから、脳卒中や心筋梗塞の発生率は、慢性腎臓病のある人はない人の3倍に及ぶというデータが出ています。

慢性腎臓病を早期発見する値はこれ

慢性腎臓病を早期発見する検査項目は、尿検査の尿タンパク質と、血液検査の血清クレアチニンの値です。

タンパク質は体に有益な働きをするものなので、通常尿からはほとんどでないものです。値が+1以上であれば異常で、3ヶ月異常持続した場合は、慢性腎臓病と診断されます。

血清クレアチニンは、血液中にある老廃物の一つです。通常は尿に排出されるべき物質であるのに、腎臓に障害があると血液中にたまっていきます。血液中の血清クレアチニンが多くあるのは、腎臓の濾過機能が働いていないからです。

血清クレアチニンは、筋肉量に比例するために、基準値は男性の方が女性より10~20%高くなります。高齢になり、筋肉量が減少するとその差は縮まります。

  • 男性 0.5~1.1mg/dl
  • 女性 0.4~0.8mg/dl

慢性腎臓病の予防

異常があれば、医療機関で再検査をする必要があります。異常がある方と異常に近い数値の方は、日常生活で予防を心がけます。

塩分を1日6g未満になるように、控えます。暴飲暴食や喫煙は止め、特に肥満気味の人は、バランスの良い食事を心がけて、減量を目標にして生活します。

運動は、腎臓の働きを、改善することがわかりました。ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動が有効です。加えて、腹筋、背筋、スクワット、トレーニング器具などを利用した筋力トレーニングも合わせて行うことで、効果を上げられます。

これらの予防は、他の疾病の予防と同じで、特別なことではありません。生活習慣の乱れは、あらゆる疾病を呼び寄せる原因ですので、面倒がらずに実行しましょう。

もし、慢性腎臓病が進行すると、緑色野菜に含まれるカリウムやタンパク質も制限する必要が出てきます。人工透析が必要になってきます。できれば、避けたいですよね。

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