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歯周病は生活習慣病の一つ、アルツハイマーのリスクもある

歯周病が要介護者の原因になっているかもという話

ガッテンや世界一受けたい授業などのTV番組で、歯周病菌が注目を集めました。マウス実験で、脳梗塞やアルツハイマー病の原因物質だったということもわかってきました。さらに、糖尿病、心筋梗塞、難病・バージャー病も、歯周病が関係しているそうです。

ご存じでしょうが、厚生労働省が平成25年に発表した、要介護になる原因の1位は脳卒中で、2位は認知症です。

さらに歯周病は、厚生労働省による調査によると、30歳以上で8割もいるのだそうです。30代から、歯周病予防を行わないと、将来要介護のリスクが高いといえるでしょう。

歯周病が一体何故、このような恐ろしい疾病を引き起こしてしまうのか?歯周病予防は、どうしたらよいのかをまとめてみました。洗面所

歯周病菌は、口の中の常在菌

口の中には、常に約7000種類、1000億個ほどの細菌が住み付いています。腸内と同じように、善玉菌、悪玉菌、日和見菌に分かれています。悪玉菌が増えると口臭や口内炎、虫歯や歯肉病を引き起こすのです。

歯周病菌も、口の中に常に存在している、悪玉菌のひとつです。

歯を磨かないまま過ごしたり、高齢になり身体の免疫力が衰えると、歯周病菌が歯茎に炎症を起こしていきます。歯周病は進行すると、歯を支えている歯肉が腫れ上がり、歯槽骨(歯を支えている骨)なども溶かしてしまいます。治療しなければ、歯が抜けてしまう恐ろしい病気です。

歯周病が他の疾患を引き起こす理由

歯周病菌は、歯間に詰まった食べかすを餌に、活性化していきます。

歯周病菌は、空気を嫌う嫌気性菌であるために、ブラークの中や歯周ポケットで、繁殖を繰り返していきます。やがて、歯の周りの歯茎が炎症を起こし、腫れたり出血を起こします。

次に、歯周病菌が歯茎を深く掘り、歯茎に下にある血管にまで届くと、血管に入り込みます。血管の中に入った歯周病菌の多くは、体の免疫細胞によって死滅しますが、歯周病菌の死骸が血管内で毒素を出し、血栓を作ります。動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの原因となるのです。

歯周病の死骸が出した毒素が、血中の白血球にふれると、インスリンの働きを妨げる阻害物質が作られます。インスリンは、血液中の糖の濃度を一定に保つ働きがあり、この働きが低下するために、糖尿病へのリスクが高くなっていくのです。

歯周病とアルツハイマーとの関係

歯周病は、アルツハイマーとも関係があります。

歯周病菌の中で、ジンジバリス菌と呼ばれる菌は、アルツハイマーの原因物質であるアミロイドβを、脳内に蓄積させてしまいます。実際にアルツハイマーで亡くなった人の脳内を調べると、ジンジバリス菌が持つ毒素が、高濃度で検出されるそうです。アルツハイマー以外で亡くなった方の脳からは、まったく検出されません。

アルツハイマーを発病すると、発病する前より、ジンジバリス菌が増えることもわかっています。

アミロイドβは、10年から15年の期間をかけて、脳内に溜まっていきます。アルツハイマーの予防をするなら、アミロイドβタンパクの蓄積をさせないことですが、発病する15年前から予防が必要だと言うことです。

しかも、生活習慣病に加えて、歯周病も念頭に置く必要があります。データ上アルツハイマーを発症する最も多い年齢は、70歳から増えますので、その15年前の50代から、遅くとも歯周病予防を心がけたいものです。

歯周病予防の方法

歯周病予防は、口の中を、歯周病菌が好む環境しないことです。以下のようなことがあげられます。

  • 毎日の歯磨き
  • 毎日、歯間ブラシやデンタルフロスを使う
  • 食べ物は良く噛む
  • 唾液の出にくい人は口の体操を行う
  • 口内炎予防をする
  • うがいをする
  • 半年に1回は歯石クリーニングを行う
毎日の歯磨き

口の中には常時細菌が生息していますが、歯磨き後は細菌数が減少します。歯磨きの後、時間の経過とともに、細菌徐々に増え始めていきます。

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食事をしたり、唾液の分泌量も多い日中は、細菌が洗い流されますが、就寝中は細菌が増える一方です。寝る前にしっかりと、歯磨きすることは勿論、寝起きも歯磨きが必要と言われる理由です。

昨今、電動歯ブラシで歯磨きを行う人が多いですね。しかし、空気を嫌う嫌気性の歯周病菌は、歯と歯の間などに生息しているはずです。細かな部分のブラッシングが不得手な電動歯ブラシは、補助器具として考えて、手動で磨く方が適しています。

ブラッシングの方法は、学校などで教わっているはずです。あえて書く必要は無いかと考えますが、力を入れてゴシゴシ磨くのだけは、やめた方が良いですよ。歯茎が下がります。歯周病予防のため歯磨きが、自らの力で、歯茎を後退させるなんて洒落になりません。歯ブラシとタオル

毎日、歯間ブラシやデンタルフロスを使う

デンタルフロスは毎日と、私が利用している歯科で聞きました。年をとる毎に、歯の隙間も広がっていくようで、必然的にブラシだけでは十分に汚れが落ちません。就寝前の1回でよく、徹底的に汚れを落とします。歯周病菌は、就寝後に最も増えると言われていますので、行う時間は大切です。

私は、デンタルフロスで歯石を取ることが出来ます。ジャリって音がして、手で触ると、ジャリジャリしています。

歯周病菌は、歯の隙間に入った食べかすを餌にしますし、歯と歯の間に生息していますので、歯間の汚れは無視できません。

歯磨きで、大きな汚れを取った後に、細部の汚れをとってください。 デンタルフロスや歯間ブラシは、歯磨き後が正解です。逆だと、歯磨きの際に、綺麗になった歯の隙間に、汚れが入る恐れがあるからです。

歯間ブラシにするかデンタルフロスにするかは、歯と歯の間の隙間で決めます。フロスも、太さが色々ありますが、歯間に通す際、必要以上に力がいらない程度の物を選んだ方が良いですよ。

また、デンタルフロス代わりに、楊枝を使う方もいます。明らかに簡単にとれる食べかすなら良いのですが、無理に歯間の間に押し込むと、歯茎を傷つけます。歯周病菌が、血管に入り込む危険があります。

食べ物は良く噛む

食べ物を良く噛むと言うことは、脳への刺激になりますし、消化吸収を助けて健康に良いことばかりです。

もう一つ、唾液の分泌を増やしてくれます。口内細菌は、唾液によって洗い流されて、減らすことができます。

唾液の出にくい人は口の体操を行う

高齢者、喫煙者、口呼吸の癖がある方、唾液がでない病気の方、咀嚼回数が少ない方は、口体操や、ツボ押しなどをして、唾液の分泌を促しておきます。

口内細菌は、何もしなければ時間とともに増えるものですので、唾液が出にくいという自覚症状があるならば、唾液を出すための口体操は毎日行います。

体操は、パタカラと発音する方法などがあります。

口内炎予防をする

歯周病は、口内炎を発症させると言いますし、口内炎予防がそのまま歯周病予防にも繋がります。口内炎を作らないように、うがいや生活習慣を整えます。

うがいをする

ドラックストアで、口内洗浄液の売り場が広くなりました。虫歯菌や歯周病菌などに対応した口内洗浄液もありますので、うがいの際に入れておくと、殺菌効果は高まります。

ガッテンでは、緑茶の粉が良いと言われていました。我が家では、直ぐに、スーパーで抹茶の袋を購入して、毎晩使用しています。

口内炎が癖になっている旦那は、就寝中口の中を噛んでいるのに、口内炎になりにくくなったと喜んでいました。

ただ、うがいは、歯磨きやデンタルフロスの補助的なケアです。帰宅後、風邪予防をかねて、必ずうがいをする癖をつけておけば、歯周病予防も兼用できます。

半年に1回は歯石クリーニングを行う

人によっては、3ヶ月に1度と言われていますが、いずれにしても歯科医師による定期検診は受け続けてください。歯科検診

超音波などの機械を使用して、歯周ポケットに入り込んだ細菌を退治してくれます。歯の磨き方を指導してくれたり、口の中の状況も確認してくれて、歯の健康も守れます。

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