認知症で一人暮らしの方を市町村長申立権で救済する方法

例え親族がいなくても、人権が守られる仕組みを知ろう

独身である、子供がいない高齢者は、増える一方です。ましてや、親族がいない方が認知症になれば、介護保険の申請も然り、お金の管理さえ困る事態になります。ゴミ屋敷の中で、生きる力が途絶えてしまうか、悪徳業者の餌食になってしまいます。悪徳業者に脅される高齢者

一人暮らしで親族がいない高齢者の生活を守る

認知症でも親族がいれば、親族の方に対応をお願いできます。そうでない場合は、地域包括支援センターが対応することになります。その際、市町村の障害課高齢者支援の担当者も関わって、市町村長申立の手続きを行って貰うのです。

現状をしっかり把握する調査

連絡を受けると、本人の家族構成や親族の有無などを調査します。書類ベースでも、自宅に行き現状調査もします。地域の民生委員からの状況聞き取り調査や、近所の方からも状況を聞きます。

調査をした後、一人では日常生活が送れない場合は、介護サービスの手続きも必要になります。普通は家族が代わって、介護サービスを申し込んだり、利用した時のお金の支払いなどを行いますが、親族がいない方は無理です。もし生活費の管理すらままならない状況であるならば、財産を守る手立ても必要です。

市町村長申立権を使って、成年後見人を決める

親族がいる場合は、親族が成年後見人制度を利用しますが、そうでない場合は、『市町村長申立権』を行い、成年後見人の手続きを行う事になります。

市町村長申立権は、『老人福祉法第 32 条、知的障害者福祉法第 27 条の 3,精神保健福祉法第 51 条の 11 の 2 は、これらの場合、市区町村長が、後見等開始申立権者となることを定めている』のことです。後見人に該当する人がいない場合は、市区町村長が、後見等開始申立権者となることを定めています。

障害課高齢者支援の担当者が、本人と親族の調査を充分に行ったうえで、申請方法を決定し、後見人候補の候補者を選定します。家庭調停を行うための申立書類を作成し、家庭裁判所本庁へ送付し審判が行われます。

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ここで成年後見人が決定し、認知症高齢者の見守り体制が、やっと整うのです。定められた成年後見人の方によって、地域包括支援センターの方と協力しながら、介護サービスやケアを受けてもらえます。宅配弁当を受け取る高齢者

一人暮らしの高齢者の異変は地域包括支援センターへ連絡

認知症で自覚症状があれば、市町村が提供する日常生活自立支援事業に自らで相談する方法があります。

でも、一人暮らしで自覚症状が無ければ、地域の方の頼みとなります。『隣の人は、何する人?』といった事が当たり前の、近隣との繋がりが希薄になりました。私を含め、こんな時代で育った今の人には、なかなか近所づきあいが苦手な人は多いはずです。

知らない事が最悪の悲劇を招く

ただ、高齢者を支える地域包括支援センターや、各地域毎に在住しているはずの民生委員に一報することで、支援の手は広がっていきます。『一報』、これだけでいいんです。

しかし、この事実を知る人はそう多くありません。先日も老々介護に疲れた男性が妻を殺害し、自分も拘置所で亡くなる事件がありましたが、救済制度を知らない事が悲劇を生んでいます。介護保険さえ、利用していなかったのそうですね。

知っていても、その意味するところや内容を学べる場所がありません。昔堅気の気性が、他人に迷惑をかけたくないと考えるからなのかもしれません。ただ、自分だけが我慢をすれば良いと考えていても、火の不始末から火事になることだってあるのです。自分自身が壊れて、大切な伴侶を殺してしまったら、駄目だよね。

家事を見たら消防車を呼ぶようになれば

高齢者の救済の仕組みは、分かりにくいですねぇ~。回覧や市町村ごとに配布する機関紙で、講座案内があります。ワザワザ出かけて、じっくり時間をかけて講習を受けないと、なかなか救済を受ける仕組みが分かりません。

言葉だけは知っていても、仕組みを利用する方法がわからないと言ったこともあります。

ましてや認知症とは関係ない、若い世代の方たちなら、尚更高齢者向けの提供サービスなんて、興味が無いはずです。火事や交通事故を見たら、救急車や消防車を呼ぶのと同じように、一人暮らしの認知症の方を見たら、無条件に地域包括支援センターもしくは、民生委員に連絡する社会にしなくてはなりません。

注)地域包括支援センターって何?という方は、こちらに詳細を記述しました。

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