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認知症予防の体操に、インターバル速歩が良いと言われる訳

海馬の神経細胞を増やすイリシンの分泌を促す働き

以前、手を動かすと脳が鍛えられると記載しましたが、インターバル速歩が脳の神経細胞を増やすことも分かってきました。この頃、NHKのためしてガッテンなどで聞くインターバル速歩です。

かつては、人間の脳神経細胞は生まれた時が最高数で、あとは減る一方と言われていましたが、10年前に運動によって神経細胞を増やせることがわかりました。

マウスによる実験を行った結果、回し車のあるカゴの中に入れられたマウスに、海馬内の神経細胞が増えている事がわかったためです。

効率よく脳内の神経細胞を増やし、活性化する方法として挙げられているのが、インターバル速歩となります。ウォーキング

短期記憶と呼ばれる海馬の損傷がアルツハイマーの症状

ご存知のようにアルツハイマーは、脳の側頭葉にある海馬と呼ばれる脳神経細胞が萎縮したり、減少したりする症状です。海馬は、記憶に関係の深い場所です。知識や情報が脳内に入ると、最初に保存する一時預かり所が海馬となります。海馬の容量は小さく直ぐ忘れてしまうので、短期記憶の場所とも言われているようです。

アルツハイマーのことを、短期記憶障害と言われているのは、海馬の部位の損傷から発症するためだったのです。

脳内を活性化するとは

新しい情報が脳の中に入ってくると、海馬に電気が流れつづけて、その情報を保持しようとします。しかし、長期間情報や刺激が脳の中に入らないままだと、流れる電気の量も強さも小さく忘れてしまいます。

外部との交流が薄かったり、寝たきりになると認知症になると言われているのは、電気信号が弱まるためです。認知症予防のために脳内を活性化するといわれている行為を行うと、新しい刺激が常に海馬の中に入り、流れる電気の量が増えたり強くなったりするためです。

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海馬で一時的に記憶された情報が、何度も繰り返し脳内に入り込んでくる事で、脳はこれは重要な情報であると判断します。脳の外側にある大脳皮質などの各箇所に送り込まれて、古い記憶として保存するのです。

学校で勉強しても、家に帰ると直ぐに忘れてしまうのは、海馬の容量が小さいのと脳が重要な情報であると判断していないためです。何度も、繰り返し継続して学習を行うために、記憶として留まります。

脳の神経細胞を増やすとは

脳の神経細胞とは、電気信号を発して情報をやり取りする物質そのものです。神経細胞が増えることで、情報をやり取りする量も増えることになり、さらに脳内を活性化させることにもなります。

海馬の神経細胞は、イリシンというホルモンによって作られることがわかりました。イリシンは、有酸素運動と筋肉トレーニングによって、分泌量を増やせることもわかりました。特に、筋肉トレーニングは、有酸素運動の2倍の量が分泌されます。

しかし、海馬のストレスに弱いと言う弱点を持っています。強い虐待を受け続けた子供や、うつ病になると記憶力が低下すると言われているのは、強い精神的なストレスによって、海馬の神経細胞が死滅している研究結果で理解できます。老人介護も同様で、劣悪な介護環境で認知症が、進行してしまうのです。

筋力トレーニングばかりだと、ストレスが海馬を死滅させてしまいます。運動が脳に及ぼす影響を研究している諏訪東京理科大の脳科学者 篠原菊紀教授によると、有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせることが、認知症の予防体操に良いと言われます。

これが、インターバル速歩です。少し筋肉に負担がかかりきついと思われる早さで3分歩いた後、通常の早さで3分歩く事を繰り返し、1日30分程度行う事で効果があります。

ゆっくり歩く時は有酸素運動。早歩きの時に、大腿筋、ふくらはぎに負荷がかかり筋力トレーニングにつながります。

下半身の筋肉は、全身の60%を占めているので早足が筋力トレーニングの代わりをしてくれるのですね。

教授は、この運動は小分けでも効果は変わらないとも言っていましたので、時間の使い方で容易に行うことができそうです。

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