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日本版CCRC、都市部の高齢者が地方に移住することについて

増える高齢者に安住の地はあるのか?

私と同じように介護に携わっている方の話を伺う事があり、地方の病院へ入れざるを、えなかった話も時々聞きます。既に、都心の施設は満杯で、地方の施設探しに奔走していると人は沢山おります。

楽園のようなシニアタウンを日本に

地方に住む高齢者は、利用する施設が都市部からの流入で一杯になり、施設待ちの人もでてきています。かかる費用も、当初想定以上に引き上げられ、都市部からの移住に、難色をしめしています。

将来、高齢者の増加に対応するためには、地方に頼らざるを得ないと言うのが現実でありながら、まだ難問は沢山あります。

現在政府では、団塊の世代が75歳以上を超えて介護難民が増えることを予測して、日本版CCRCという政策を推し進めています。ガーデニングをするおじいちゃん

CCRCとは何か?(Continuing Care Retirement Community)

CCRCとは、60代より第二の人生を送るための米国のシニアタウンの事です。現在、米国には約2000カ所あり、高齢者が健康な時から介護が必要になるまでの、継続的な生活支援が行われています。

アクティブシニアと言ういい方もされていて、自らの老後をより充実させるために、生涯学習や社会活動等が行えるような施設も揃っているそうです。

ケンダル・アット・ハノーバーのCCRC

CCRCで有名な北東部ニューハンプシャー州ハノーバーにある『ケンダル・アット・ハノーバー』では、平均年齢86歳で約400人が暮らしています。

廊下の掲示板には入居者が企画したイベントがぎっしり、趣味のサークルを楽しみ、入居者同士で旅行等を楽しんでいるそうです。まるでシニアの楽園。

気になる費用は、住居も使用するサービスも異なり、色々。初期費用は、1750万円~6660万円。月に約34万~64万円。

福岡県朝倉市の「美奈宜の杜(みなぎのもり)」のCCRC

読売新聞で紹介されたのは、福岡県朝倉氏のCCRCです。首都圏の住まいを引き払い323世帯、654人が暮らしています。

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60代の夫婦が選んだ住居は、土地付き新築1戸建てで、価格は2800万円。ガーデニングは無論、近隣の山に入る事でタケノコや山菜などを楽しむことが可能。夫はテニスとガーデニング、妻は音楽サークルで生活を満喫しているそうです。

しかし、買い物は、自家用車を使っていて、徒歩では無理です。いずれは、この場を離れ、便利な都市に戻ると言います。

自治体では、地方で生涯の住宅として用意したものの、シニアタウンを利用する人は一時的な住まいと考えています。

本音は、交通の便のいい病院や商店街のある街です。つまり、こうしたCCRCを利用する方は、富裕層であると断言していいですね。温泉に入るおばあちゃん

理想は、永年の住まいにして欲しい

CCRCの基本的な考え方は、全ての高齢者に対応できることです。そのため、年齢に応じた健康レベルに応じて、自立型住まい、軽介護型住まい、介護施設等の住宅が用意して、住み替える事も可能にします。

下記に記載したような、住所地特例の法案も整備されています。

しかし、高齢者だけを移動させようとしても、きっと、成功しないでしょう。介護体制を整え、雇用を創出し、若い方も呼びよせなければ実現できないことです。

また、富裕者以外の人も利用できるようにしてなればと、思います。どうでしょうかね、認知症の方も、安心して利用できるようになるのでしょうかね。

介護保険・医療保険の住所地特例が使用された

ちょっと前までは、都市部の高齢者が地方に流入すると、移転先の自治体が介護や医療費の負担をしなければなりませんでした。移転先の自治体が、費用を賄わなくてはならないので、嫌煙されていました。

介護保険や医療保険(国保・後期高齢者医療)の負担は、特例として、移転前の住所の市町村が負担することになりました。

ただ、この特例処置は全ての施設に適用される訳ではなく、特例処置対象外の施設からの希望に合わせるなどして、何度か法改正が行われています。

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