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運動しながら考えることで脳内ネットワークを活性化させる

国立長寿医療研究センターが開発した、軽度認知症予防(MCI)のコグニサイズが注目されています。
神奈川県南足柄市の公民館で取り入れられているのを朝日新聞に、名古屋市のコナミスポーツクラブで行われていることが読売新聞に掲載されていました。
ランニングする高齢者

『認知症には運動がいい』は皆知っている

アルツハイマーを含め認知症予防には、運動が良いことが周知のとおりです。

埼玉県立大学保健医療福祉学部の研究結果によると、高齢者1740名を対象に6年間の追跡調査をしたところ、158名が認知症を発症しました。
認知症になった人とならなかった人を比較してみると、週3回以上運動に参加した高齢者は、参加頻度の少ない高齢者に比べて34%も、認知症と診断された人数が少ないことがわかったそうです。

他の研究機関でも同じような結果が出ています。

コグニサイズは、運動をしながら頭を使うことを組み合わせたものです。
手や足を動かすことと、簡単な計算をするといった思考することを、同時に同程度の力を配分させながら行うことで、脳を刺激して認知機能の衰えを防ぎます。

コグニサイズは、上手になることを目標とするのではありません。
人は同じ行動を繰り返すと、慣れてしまいます。
ちょっと、キツイ、上手にできないくらいの課題を次々にこなして、脳を活性化していくそうです。

コグニサイズの具体的な運動は、国立長寿医療研究センターが作成したパンフレットに記載してありますが、最初は簡単なものをはじめ、次々に動作を複雑にしていくというものです。

脳内ネットワークの活性化がめざすところ

脳に一度記憶されて脳神経ネットワークが作られると、脳の働きが弱まります。
コグニサイズは、新しい脳細胞と神経ネットワークが生まれる仕組みを、『体操+思考』で擬似的に作っていると言うことなのだと解釈しました。
なるほど。。。学者の考えることは、理論整然としています。

コグニサイズの内容は、『1から数を数えながら3の倍数で手をたたく』 ⇒ 『足を交互に横にステップを踏みながら、3の倍数で拍手』 といった体操が、紹介されています。
語源は、認知(cognition)+運動(exercise)です。

コグニサイズの本『新開発!国立長寿研の4色あしぶみラダー: 認知症予防のための脳活性化運動コグニサイズ入門 』とか、島田裕之さんの動画『YouTube』も見られるので、自宅で一人でも開始することができます。

軽度認知症(MCI)※1の原点に返って考えてみると

ただどうでしょう?

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軽度認知障害が疑われる時のお年寄りの状態は、ゴミ屋敷になっていたり、入浴を面倒がったり、人と会いたがらず、伏せがちな生活の場合が大半です。
トイレさえも面倒くさいと考えるほどです。
そうでない人もいますが、得てして自らの力で新しいことを取り組もうとすることは無く、体操の順序さえ理解したり覚えたりすることが難しいはずです。

認知機能が衰えるから行動範囲が狭くなるのか、行動範囲が狭くなるから認知機能が衰えるのか、いずれなのかは不明ですが。
お年寄りは、大方、主体的な行動が少なくなります。

介護保険があれば、介護士に促されて手取り足とり繰り返し指導を受けます。
説明を受けながら習得もできるかもしれませんが、何十回も同じことを繰り返して説明しなくては、分からない場合がほとんどです。
一度聞いて直ぐにできるなら、軽度認知障害かもなんて、考えません。

軽度認知症(MCI)位では、要介護認定はされずに要支援ぐらいです。
要支援は、今回の介護報酬改定で、国からの援助は出ませんので、そうそう多くの人に面倒をかけるわけにもいかないのです。

認知症予防は手法ではなく、取り巻く環境だと思う

また、コグニサイズが効果を出でいると言われているのは、施設で行われている場合です。
複数の人数で会話をしながら、楽しい雰囲気の中で行われていることが、結果に結び付いたのかもしれません。
周囲の人と会話を交わすことや、施設に通うために規則正しい生活を行ったから、施設まで行くのに運動をしたからといった理由もあります。

では、コグニサイズを行っている施設を探せばとなりますが、軽度認知症(MCI)に関する記事を書き始めてから、そういう施設はそれほど見つかることがないのです。
手法や予防技術を提示しただけでは、軽度認知症障害の予防も改善も無理だと判断します。
取り巻く環境が整っていなくては、駄目なのですよ。
体育館にくつ

今あるコミュニティを充分に活用する

個人的には、軽度認知症予防は、老人福祉センターや町内会に期待できないかって思います。
手芸や体操、絵画やハイキングなどのイベントを企画している老人福祉センターへの参加を、家族が促します。
イベント企画のパンフなどを、それとなく見せるのもいいかもしれません。

老人福祉センターでコグニサイズを取り入れてもらえれば、尚、いいでしょう。

『もしかして認知症かも』と疑わしい親や姑に、環境を変えてもらうための努力をしましょう。そうして、将来介護する側にならないように子供やお嫁さんは、頑張るのが最善の策となります。
認知症の介護は辛いので、軽度認知症の予防は大切です。

※1【読売新聞より抜粋】
軽度認知症とは、記憶や判断力の認知機能は低下しているが、日常生活に支障をきたす「認知症」と診断されれうほどではない状態。その後、認知症に進行する人がいる一方、正常な認知機能を回復する人もいる。

 

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