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人間らしい生活と安全は相反することなのでしょうか?

日本は世界一に平均寿命が高いのは事実ですが、寝たきり老人が多いのも事実です。
2011年に、読売新聞の医療サイトに掲載された『欧米にはなぜ、寝たきり老人がいないのか』に大きな反響を呼びました。
その理由に、延命治療をしないことと、寝たきりにさせない生活習慣にあると書かれています。
(参考URL:http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=60441
草の上に座る高齢者

スウェーデンにも寝たきり老人の時代があった

ただです。
2011年の市民講座で、スウェーデンのダスタフ・ストランデルさんの話によると、元から寝たきりゼロという訳でもなかったそうです。
かつてはスウェーデンにおいても、寝たりきりの老人が入院する病院がありました。

次第に、病院から介護施設に移り、人間らしい生活を送るために、改善が繰り返されていったというのが正解と思われます。

昔ながらの生活様式を、欧米型にするのがよいのか

多くの記事では、欧米の人の生活様式が、寝たきりを作らないものとされています。
ベッドやバリアフリー、スペースの広い家屋など、日本との生活の差が書かれて、車椅子で生活しやすい家屋であることが強調されています。

私は、日本人に多くの寝たきり老人が多いのは、ベッドや椅子を使わずたたみで暮らしているからとは思いません。

畳で寝ていると、起き上がるのが大変になるために、寝たきりになると言う説ですが、面倒だからと1日中寝たままの生活を1度チャレンジしてみてください。
多分1日と持ちません。
自分の汚物を、人に取ってもらいたい人なんかはいませんよ!

ほんのちょっと不便が、高齢者の筋力を鍛える

母は、畳で寝ているために起き上がる時、相当な労力を要し、そのため筋力が起き上がる度に養なわれています。
浴室の段差は、20センチ近くありますが、足を上げて自分で上がっています。
廊下は、スリッパが散乱していますが、フットライトをつけっぱなしにすることで、上手によけながら歩いています。
こうした生活様式が、自然に筋力を使用して、頭を使うことになっているのです。

使い慣れない電動介護ベッド、どうなんでしょうね

慣れないベッドで寝ていたために、寝ぼけてベッドから落ちたとか、ベッドに腰かけようとしてころんだとか、電動でベッドを起こした時に手足を、柵などに挟む事故もあります。
日本人には、日本人の生活様式があるのに、無理に欧米型に変えることによる弊害だってあるのです。

家屋のバリアフリーに関しても、徐々に疑問視される声が聞かれます。 
バリアフリーでない方が、筋力強化のために良いという意見もあるのです。

便利で快適であることは、楽な分、頭や体を使わないので、かえって認知症を悪化させると、個人的に思うのです。

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寝たきりに原因は、急に増えた核家族化のせいよ

思うに・・・
日本人に寝たきりが多いのは、戦後、急速に増えた核家族化のせいです。

欧米人の遺伝子は、独立心が強く親との同居を好みません。
日本は昔ながらの家制度の元で、結婚をすれば親と同居するのが、普通という慣習がありましたが、欧米人にはありません。

ところが、戦後、高度成長時代を経験し、女性の社会進出が当たり前になりつつあり、同居率が下がりました。(ここ最近、経済事情により再び同居率が増加しています。)
私の周囲を見ても、田舎に御両親が一人暮らしといった方は、おおぜいいます。

同居が普通だった頃は、少々ボケていても、家族と一緒に暮らしていたため、大きな社会問題にならなかったのです。
今の高齢者が、沈黙で支えていたのですね。
昔から、ボケた老人はいましたよ。

今の子供は、遠くに暮らす御両親の身を案じて、施設や病院へ預けるケースが増えます。
特別に思えた、老人施設がぐっと身近に、御近所でも預けている人が増えたのは、高齢化社会だけの理由ではありません。
核家族が増えたためです。

危険ゼロの生活が筋力を衰えさせる

老人を預かった病院や施設では、責任を問われますのであらん限りの手を尽くして、延命治療を施します。
病院等の専門機関にいれば、手厚いケアを受けられる安心感が、本来自宅で自然に生涯を終えていた人も、生き延びられるようになってきています。
医療の技術に、心から感謝しています。

でもね。
安全第一の生活が、行動範囲を狭め、筋力を低下させ、思考活動を停止させ徐々に認知症を悪化させていくのではと思うのです。
徘徊を恐れ、転倒による骨折を恐れてベッドに、縛り付ける生活を強いられる方もおります。
集団生活ですし、やむを得ないとも考えます。

欧米に見習うべきは、老人の独立心と介護従事者の増員

一方欧米人は、もともと子供に面倒を見てもらうことを拒絶する意識が強いので、一人で生活することを前提に道具を進化させていきました。
車いすや歩行器をつかい、寝たきりにならない意識が強かったのです。

最初に書いたダスタフ・ストランデルさんは、スウェーデンも老人の介護施設は、徐々に変わっていったといいます。
個室であたかも自宅のような快適な暮らしを行い、家族を招き入れ、施設内の人とのコミュニケーションを、図ることが自由にできるスタイルに変わっていきました。

施設内では、例え一人で動けない方も、ベッドだけの生活にしないで、車椅子かソファに座って過ごさせるようにしています。

人手が不足していることから、安全面からベッドに、縛り付けてしまうのは避けたいものです。
ヘルパーの数は、人口10万人当たり日本17人であるのに対し、スウェーデンでは884人というデータもあります。(1985年時)
日本だって、これから変わりますよね!

 

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