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介護杖の選び方

転倒予防のために正しく杖を使う

杖は歩行中の体のふらつきを支えてくれる、体重の負荷を軽減させてくれる、痛みを和らげてくれる役割があります。正しく使えば第3の足となり、転倒予防として頼りになります。

杖の形状の色々

介護用の杖は、種類も多く値段もまちまちです。確認するべきところは高さと、手で握る部分(グリップ)の持ちやすさです。

高さ

多くの市販の杖は、高さを調節できます。杖の高さは大切で、いい加減にしてしまうと腰や膝に負担が増えたり、姿勢が悪くなったりします。

背筋を伸ばして「気をつけ」とした時、杖の持ち手が手首や腰のあたりにくるくらいの長さが丁度良いとされています。公式もあり「身長÷2+3cm」の高さです。

杖の形

手で握る部分(グリップ)は、T字型、L字型、C字型など様々です。握ってみて手になじむものを選びます。一般に細く小さいものは女性向け、太く大きいものは男性向けとされています。毎日手にするものですので、滑りにくく握りやすいことに加えて、手の感触が優しいとリラックスできます。

ただし細く軽いものは、長時間使い続けても疲れませんが、耐久性にかけます。

杖のヒモは大切で、外出先で両手を使わなければならない場合、手首にヒモをかけておけば置き場所に困りません。坂道などや転倒してしまっても、杖が手から転げ落ちる心配もありません。

歩行器や車椅子を通常使用して、目的地では杖を使用することもあります。歩行器や車椅子に、とりつけるために単純な形の杖が必要になります。多点杖は安定性が良いのですが、歩行器や車椅子の携帯用には不向きです。

転倒予防のために大切なこと

選び方から少しそれてしまいますが、大切なことなので書きます。

杖の持ち方

杖の持つ手は、利き手で持っている方がいますが、これは間違いです。杖は弱っている足への負荷を和らげるためのものですので、支えを必要とする足と反対の手に持ちます。

歩く時も手首は腰からあまり離さず、杖の先を足先から、20~30cmほど前に出しながら支えていきます。

杖先のゴムの交換

杖先についているゴムは、消耗品でおよそ6カ月ほどですり減ってしまいます。ゴムが劣化すると、地面に杖先が固定されにくく雨の日には滑ったりして、転倒の危険性があります。

定期的に杖先をチェックして、サイズに合ったものを交換します。交換の際、今まではめていたゴムが外れない場合があります。「先ゴム外し」なども売られています。

専門家にアドバイスを受けられるか

ディサービスや施設でリハビリを指導している理学療法士の方は、転倒の癖や、体の不自由な部位など個人毎に状況をよく理解しています。一番身近で、運動機能を見守ってくれている方ですので、杖を購入する際に相談しない手はありません。

杖の種類別に用途が違う

さて、杖の種類は下記の4つですが、種類ごとに用途が異なります。

ステッキ(一本杖)

「一本杖」とも言われる最もオーソドックスな杖。伸縮するタイプや折りたためるタイプなど、さまざまな種類があります。

T字型

持ち手がT字。人差し指と中指の間に、杖の脚を挟んで握る形になり、全体重を杖にかけずらいのがデメリットです。

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ただ、他のものより軽いものが多く、携帯に便利です。伸縮性で長さが調節できるものや、折り畳み式の物があります。車椅子や歩行器などに設置しやすいのも、T字型の杖でしょう。理学療法士に介助を受けて歩く高齢者

T字型杖フイツシャー型(L字型)

持ち手がL字型。手のひら全体で、体重をかけてグリップを持てるために、握る力が弱いお年寄りに適しています。T字型

ステッキ型(U字型)

一見、傘の取っ手のように見えるU字型は、おしゃれな紳士のようです。足の関節が痛いとか、体力の低下が気になるお年寄りに適しています。U字型ステッキをもつ高齢者

C字型

L字型のグリップの握る部分が、杖の中心にくるように作られたもの。横から見るとC字の形になり、安定性が高いのが特徴です。

脳の障害などで、やっと立っていられるお年寄り向けといわれています。

多脚型杖

杖の先の脚が、3~5本と分岐されていて、バランスをとるのが難しい方に適しています。膝や腰が痛く立つのがやっとな方や、脳卒中のリハビリで多く使用されます。

多点杖は、平地では使いやすいのですが、凸凹している道などでは、同じ長さの脚が凸凹に合わせて傾き、杖が安定しません。坂道でも杖が斜めになり、バランスがとりにくく転倒を招きます。舗装したまっすぐな道や室内用になります。

種類は、T字型、L字型、C字型などの持ち手の形状ごとに、多点杖を見つけられます。多脚型杖

4点杖

脚と脚の間隔が広ければ広いほど、バランスが安定しますが、4つの脚が同時に床面に触れていることが前提になっています。4つの脚のうちひとつでも、床面から外れるとバランスをくずします。

4点杖を室内での利用をする場合は、使用する場所の広さも考慮します。トイレで、4つの脚がしっかり立つことを確認しておくと、トイレの立ち上がりに便利です。

3点杖

4点杖より、床に設置する脚が少ないために、狭い場所でも使いやすいメリットがあります。ただし、4点杖より安定性は下がります。

ロフストランドクラッチ

ロフストランドクラッチは、体重を支えられるように作られています。肘あてに肘を載せて杖が離れないように固定させてから、下のグリップを握って手のひらで体を支えます。

杖のグリップを握る力が弱いとか、一本杖をつく力が手首だけでは不十分な方に向いています。骨折・捻挫・股関節症・切断・片マヒの歩くための補助に使われています。

松葉づえ

下半身麻痺、骨折、捻挫、股関節症、下肢切断などの障害のある人向きで、高齢者が介護用に持っている方はおりません。松葉づえ

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