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アルツハイマー病患者の食習慣から認知症と栄養の関係を知る

毎日の食事から認知症をケアする

認知症には、水の摂取を唱える方がいますが、毎日続けることは想像以上に効果があるようです。ところが、高齢者ときたら、食事に無関心な方が多いですよね。食事をすることさえも、やる気と能力が必要なようです。食欲も年齢と共に、落ちてしまいます。

しかも、高齢者は沢山食べてしまうと、直ぐにお腹を下したり体調を悪くします。あまり動かないのでカロリーは必要ありません。小食であっても、バランスの取れていて、認知症に良い栄養素を取り入れたいところです。豚肉の生姜焼き

認知症と栄養の関係

自治医科大学附属さいたま医療センター神経内科講師の大塚 美恵子さんは、アルツハイマー病患者の食習慣を調査して、認知症との関連の解析結果を発表しました。そこには、食事とアルツハイマーとの関連は無視できないものがあります。

アルツハイマーの場合

アルツハイマー病患者になりやすい方は、偏食が強く、過食あるいは小食の傾向があります。栄養的にみると、野菜摂取不足、魚の摂取不足で、甘い糖分を多く含む菓子を沢山摂る傾向がありました。

人間の細胞や組織を破壊し老化に導くものは、フリーラジカルと呼ばれる活性酸素です。活性酸素を除去する働きのある、ビタミンEやビタミンCを多く取ることで、アルツハイマーの原因のひとつを取り除くことができると言われています。ビタミンCやビタミンEは、果物に含まれています。

さらに、アルツハイマー病発症と関係のある、動脈硬化は、ビタミンB6、B12、葉酸も充分に取ることで予防に繋がっていきます。

魚の摂取が必要な訳は、魚油に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)などのn-3系多価不飽和脂肪酸が、炎症を抑えたり、血栓を抑制したり、脂質改善したりする働きがあります。魚を多く食べることで、アルツハイマー病が予防されるという疫学調査も、欧米で発表されています。

必要な食べ物は魚と緑黄色野菜

食事の量は減らしても、逃してはならない食べ物は、魚を1日最低1回、緑黄色野菜1日最低2回、果物を1日最低1回だということです。極端な食べすぎや過食をコントロールし、甘いものは最小限に抑えることです。このような、栄養指導を守ることで、認知機能を改善あるいは維持を心がけたいものです。

認知症予防に良い食べ物

ちなみに、各栄養素を多く含む食べ物は、下記のとおりです。頭の片隅に置いておくと、便利です。

ビタミンC

細胞や組織の老化させる活性酸素を除去したり、血圧を正常に保ち血液中のコレステロールを減らす働きがあります。

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ビタミンCは、壊れやすく一度に多く食べても体内で溜めておくことはできません。果物は皮をむいた直前に、大根おろしならすって直ぐに食べるようにしなければ、体内に取り込む量はわずかになってしまいます。

ビタミンCを多く含む食べ物は、アセロラジュース、柿、キウイ、赤ビーマン、菜の花、いちご、グレープフルーツ、ブロッコリー、レモンなどです。

ビタミンE

活性酸素を減らして、血管を丈夫にする働きがあります。

ビタミンEを多く含む食べ物は、アーモンド、ひまわり油、サンフラワー油、ベーゼルナッツ、にじます、うなぎのかば焼き、落花生、モロヘイヤなどです。

ビタミンB6

ビタミンB12とともに、脳神経や脳の血流をよくする働きがあります。アルツハイマー病の兆候の一つである脳の委縮の速度を、抑えることができるという研究結果がだされています。

ビタミンB6を多く含む食べ物は、マグロ(赤身)、カツオ、さんまの開き、牛レバー、にしん、さば、あじ、バナナです。

ビタミンB12

ビタミンB6とともに、脳神経の働きや血流をよくする働きがあります。また、葉酸とともに赤血球を浮くりだす働きがあり、B12と葉酸が不足すると、体内に充分な酸素が運ばれなくなり、疲れやすく直ぐに息切れをしたり、めまいなどの貧血状態になります。

ビタミン12を多く含む食べ物は、牛レバー、鶏レバー、さんま、あさり、かき、しじみ、はまぐり、赤貝、さば、いくらです。

葉酸

ビタミンB12とともに、赤血球を作る働きをします。心臓病や動脈硬化を予防する働きがあります。また、アルツハイマー病の危険因子とされるホモシスチンという老廃物を、減少させることが明らかになっています。

葉酸を多く含む食べ物は、鶏レバー、牛レバー、豚レバー、枝豆、モロヘイヤ、ほうれん草、ブロッコリー、いちご、春菊、アスパラガスなどです。

ドコサヘキサエン酸(DHA)

アルツハイマー病の危険因子である老人班によって炎症を起こした、神経細胞の修復をします。脳血栓や心筋梗塞の原因となる、血栓予防の働きもあります。

ドコサヘキサエン酸(DHA)を多く含む食べ物は、あじ、ウナギ、カツオ、カレイ、鮭、サバ、さんま、しらす干し、たら、マグロ(脂身)、マグロ(赤身)などです。

エイコサペンタエン酸(EPA)

中性脂肪の低下、コレステロールの低下、血小板凝集抑制作用、血液粘度の低下、血圧低下など、生活習慣病の予防に有効な成分です。その為、認知症対策でも期待されています。エイコサペンタエン酸(EPA)は、DHAとともに、神経細胞の機能をよくする働きがあります。

エイコサペンタエン酸(EPA)を多く含む食べ物は、イワシ、サバ、マグロ、アジ、カツオなどです。

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