通院乗降介助を上手に利用
多くの高齢者は持病を持っているものです。認知症などで要介護度が高くなると、一人で病院に通うという訳にもいかず、家族の誰かが、病院の付き添いも必要になってきます。
通院の頻度が高く所要時間がかかる場合
特に、人工透析など、生命にかかわる病気でなおかつ、定期的に通院しなくてはならない時の家族の負担は、かなり重くなってきます。人工透析の場合、週3回、1回4時間が、一般的な回数と時間です。
勤めを持っていたり、たとえ主婦であっても家事をしながら、これだけの通院に付き合うのは負担が大きすぎて、介護人としても愚痴のひとつがでるところです。足腰が弱って杖や歩行補助機が必要とか、車椅子でないと移動が困難といった場合は、車を使わなければなりませんので、交通手段を考えるだけでも頭が痛くなるでしょう。
認知症の度合いにもよりますが、もし透析をしている時間、一人にしても大丈夫なら、「通院乗降介助」を利用するという方法があります。
通院乗降介助の適用範囲
通院乗降介助の適用範囲は、今後拡大していくことが予想されます。現在は、下記のとおり。
「通院乗降介助」は、車に乗り降りする際の介助、患者を降ろした後、病院の受付や透析室まで付き添いもお願いできます。また、帰宅後も、車の乗り降りの介助を行ってくれます。帰宅後の家人がいなかったりと、一人にするのが難しいと思われる場合は、ヘルパーさんが家の中まで付き添うことをお願いもできます。
「通院乗降介助」は、担当のケアマネージャに相談して、ケアプランに盛り込んでもらう必要があります。介護保険の介護度や、市町村の考え方などによって、取り扱いの範囲が異なってきますので、ケアマネジャーの知恵を十分に借りてもらいたいと思います。ただし、移動中の乗車運賃は、介護保険適用外で実費で、支払う必要があります。
病院内で行う院内介助は、医療機関内での仕事となっていて、介護保険適用外でしたが、この頃では、ケアプランに明確な理由があれば、認められるようになっています。ただし、診察前の待ち時間や診察時間は、介護保険対応外ですので、気を付けてください。
制約が多い「通院乗降介助」ですが、担当のケアマネージャの方に、適切なプランを作成してもらい、現在、利用している施設などに依頼してみてください。
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