在宅介護者が高齢者に与える介護食の基準について

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接食障害、嚥下(えんげ)障害者の食事ってどんなもの?

加齢により徐々に物が飲み込みずらくなった場合は、やわらかめに煮たり、火を通すと硬くなるお肉の加熱時間に気を配ったりということで、何とかしのげます。老化の進行に合わせて、大ざっぱな対応をしながら、徐々に食事の内容を変えていけばよいのです。 介護を受けながら食事をする高齢者

医療現場任せと言うわけには

介護現場で、『もう脳梗塞では死なない』と言われて、脳疾患を起こしても生存する確率は高くなりました。その後の食事方法を、家族は学ばなくてはなりません。

急激に脳卒中や脳梗塞の影響で、体の機能が低下してしまった時の回復期の食事は、どうしたらいいのか?何を基準に与えたらよいのか分からないのが、多くの人の悩むところです。

きざみ食の難点

実際、接食障害、嚥下(えんげ)障害者が近親者にいない方は、高齢者の食事は「きざみ食」であると考えている方は多いでしょう。

しかし、キザミ食はバラバラであるために、咽頭へ舌で運びずらくなります。刻まれた食事は、気管につながっている弁が閉まる前に、落下して気管に入り込んでしまいます。これは誤嚥と呼ばれ、通常勢いよくご飯をかき込んだ時、むせるあの症状です。

また、キザミ食を作る場合は、調理済みの食材をまな板の上に置いて、包丁でたたきながら刻む方法で作られます。この際、まな板についている細菌が、食材に移りやすくなっています。キザミ食を作る場合は、衛生面でも問題視されています。

そのようなことから、嚥下障害者の食事には、キザミ食からかたまりで喉をこす食事に切り替えられています。喉を通すのに丁度良い大きさの食塊で、やわらかく歯に負担がかからない食事として、とろみが考えられました。

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嚥下障害の度合いに合わせた食事基準

実際、摂食・嚥下障がい者のための食事の基準としては、1994年に厚生労働省が設けた特別用途食品の中の高齢者用食品の基準「そしゃく困難者用食品の許可基準」「そしゃく・えん下困難者用食品の許可基準」があります。

2002年には日本介護食品協議会によってユニバーサルデザインフードが作成され、1〜4までの4つの区分にもとづいて食品の形状と物性の規格が提示されました。

でも、このような基準があるものの、基準に沿った食材の種類は少なく、店頭で買える場所が少ないし、毎日3食食べ続けるにしては価格が高すぎると考えます。

嚥下食ピラミッド

また、2004年に開催された第10回日本摂食・嚥下リハビリテーション学会の教育講演で金谷節子さんが、「嚥下食ピラミッド」というものを発表しています。

「嚥下食ピラミッド」は、訓練食としての嚥下食を3段階、安定期における嚥下食と、介護食、普通食の6段階です。かなり現実のお年寄りの実情を加味した内容となっていますが、どの段階にいるのかと言った、摂食・嚥下難易度レベルの判定には、専門スタッフや設備の確保が必要になるのです。

自宅でレベルに合わせた食事を作ることが可能かどうかは、不安があります。レトルトなどでも、このような基準に合わせて提供されているわけではありません。『いったい、どうやって何を食べさせたらいいのだろう?』っていうのが、正直な感想です。

市販の介護食を選ぶ基準が不明

複数のメーカーから、介護食のレトルトパックは見ますが、どのレベルの介護食なのか、身内の状況にあったものなのかどうかの判断は付きません。まるで本物のような魚なのに、舌でつぶせるといった魅力的なものもありますが、毎日食卓にのせるとなると、もう少し種類が多くあってもと考えます。

食べ物を口に入れた時の、そしゃくは脳にも刺激を及ぼし、口から食べれなくなった認知症患者は症状が重くなると言います。

家庭で介護食の種類が豊富に出せるような、調理器具や食材とその情報が手軽に手に入ることが、大切な時代になってきているのです。

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