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一人っ子の救済は必要だと思う

リハビリ病院転院後、2日~3日たった頃です。

私は母をほぼ強引にリハビリ病院へ転院させた手前、罪の意識と周辺症状が起きたらという不安から、2~3日おきに病院に通っていました。ただ、リハビリ病院はほとんど回復期でもあり、深刻さがない分、お見舞いに来る方はあまりいません。 男性が高齢者をお見舞い

リハビリ病院の情報を、ちょこっと書くと

リハビリ病院は入院が決定されるまでは1週間以上時間がかかり、日本医科大で待ち続けましたが、拍子抜けするほど空いていました。患者を受け入れるかどうかは、各々の病院によって異なるので、リハビリ病院を探すために苦労される方も多いのです。中には、県をまたがって入院をさせた方の話も多く聞きます。

入居した病院の部屋割は、最初はトイレに近くスタッフの目が届きやすい部屋にします。次第に、歩行などで危険性が少なくなると、トイレから遠い部屋に移っていくと聞きました。

母の最初の部屋は、2人部屋ではありましたが、1人で使いほぼ個室と同じです。日本医科大でうなぎ床のようなところにいたため、そのギャップで居心地がよいのか姫様気分のようです。

一人、男泣きする男性にあぜん

そんな折、隣にベッドが運ばれて、一人の女性が入院しました。しばらくすると、息子さんと思われる男性がお見舞いにやってきました。ベッドに横たわる女性に、彼女の夫が昨夜無くなったことを告げていました。しばらくしても、泣きやまない息子さんを見かねて、家の母が声をかけました。

私はそっとしておいた方がいいと言ったのですが、母の年の功、声をかけてしばらく話をしたら、息子さんは落ち着きました。後で、『ああいう場合は、聞いてあげないのと駄目なのよ。』と私に言うのです。この時ばかりは正気に戻り、ふと、母が認知症なんて私の勘違いなのかしらと思ったものです。

息子さんの話は、衝撃を受けました。会社員をしながら、要介護3の両親を介護しているというのです。二人ともほぼ寝たきりの状態です。

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彼のお母様は、誤ってベッドから落ちて入院した翌日、お父様が亡くなったということでした。一人っ子である息子さんは、必然的に二人を同時に見ていました。ベッドを二つ並べて、交互に介護していたと言います。お母様は、60Kg以上の体重なので、男性であっても、大変だと言われていました。

『大変でしたでしょう?』と、他の気の利いた言葉が思いつかなかったのですが、急に明るくなった彼は『近所の人が随分助けてくれました。』という答えです。

男性は家庭より、仕事優先の風潮があるよね

男性ですから、家庭の事情を職場に伝えてはいるものの、そうそう口に出して業務に支障を及ぼすようなことはできなかったに違いありません。早退や遅刻も余儀なく強いられ、職場での冷たい視線も一度や二度ではないと思います。

その後、みかんの差し入れをもらい、とっても人懐っこく、人柄が温かいことに気が付きました。なんとなくこの男性を近所の方が助けたくなる気持ちが分かります。人柄で難を切り抜けることも、ありかなとぼんやりと考えます。

介護が子供の人生に影を落とすなんて、悲しいよね

先日、新聞で男性介護者の問題が書かれていました。特に、『男性は責任感が強く、介護にのめり込みやすい。女性に比べて愚痴を履きだせる場面が極端に少なく、つらさを抱えたままで孤立する。』という部分に共感します。やはり、女性と男性ではプライベートな悩みを職場で話した場合、周りの目が違います。

息子さんが介護をする負担より、私が気になったのは、彼が独身であったことです。

仕事をしながら、近所の方の支援を受けて、両親の面倒をしっかり見ておられる、心根の優しそうな一人の男性が、両親の介護のために自分の人生を棒に振ってしまわれたのではという考えにとりつかれてしまいました。もしかしたら、そうでないかもしれません。

ただ、残念なことにこれから先、高齢化社会に入ると、そういう方が増えるということです。40代、50代で、脳梗塞や脳卒中で倒れたという話はあるのです。親が50代前半だと、晩婚化が進んでいる昨今、ちょうど子供が結婚を考えはじめた時と重なるなんてこともありうるはずです。

政府は、高齢化に向けて自宅で介護するシステムを、整えてきていますが、支える若者が少ない今、家庭でさえ支えきれない時代になってきます。少子高齢化問題は、言葉にする以上に深刻なことだったのです。

 

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