認知症新薬の話を、現場の医師北村伸先生から聞いた!

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広い会場が満員になるほどの講義

老人病研究会 公開講座『第15回健康の集い』の講義時間は、たった2時間ですが、150人の席が満員になり、内容も充実したものでした。

講義のスケジュール

1.「これからのアルツハイマー病の薬物治療」 講師 北村伸先生 日本医科大学武蔵小杉病院 神経内科教授

2.「介護の現場から ~高齢化先進国スウェーデンの事例を交えて~」 講師 グスタフ ストランデル先生 介護付有料老人ホーム舞浜倶楽部 総支配人・元スウェーデン福祉研究所所長 処方された飲み薬

1.「これからのアルツハイマー病の薬物治療」

北村先生の講座は、今年厚生労働省で認可が下りたアルツハイマーの新薬についてが主な内容となっています。

アセチルコリンの減少をとめる

私たちの脳は、神経伝達物質を神経細胞の間で移動させることで、情報を伝えています。物を考えたり体を動かしたりできるのは、神経伝達物質があるためです。この神経伝達物質はアセチルコリンといわれ、神経細胞から次の神経細胞へ移動後に、アセチルコリンエステラーという分解酵素によって分解されます。

アルツハイマー病は、アセチルコリンが減少してしまう病気です。アセチルコリンを分解する酵素(アセチルコリンエステラー)の働きを阻害することで、アセチルコリンの量を減らさないようにしました。

新薬は、この酵素の働きを阻害するものが2種加わりました。従来からあったドネペジルと、ガランタミン、リバスチグミンの3種類となります。3つの薬は、アルツハイマー病の進行度に応じて使い分けられます。

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  1. アリセプト(ドネベジル塩酸塩) アルツハイマーの初期段階から、高度な状態まで服用ができます。量が3種類ほどあり、症状が重くなるに従って、量を増やしていきます。
  2. ガランタミン アルツハイマーの中期段階から、高度段階まで服用できます。量は3種類。
  3. リバスチグミン アルツハイマーの初期段階から、中期段階まで使用できます。 薬を飲むのを嫌がる患者さんや、副作用が心配な方には、この貼る薬が適しています。薬を確かに飲んだのかどうかの心配がなく、副作用が出た場合はすぐに剥がせばいいので、利用しやすいようです。

3種の薬の副作用は、吐き気、おう吐、食欲不振、下痢などの消化器系の副作用に加え、イライラなどの攻撃性の副作用もあります。

グルタミン酸を抑制させる

神経細胞を死滅させるグルタミン酸を、抑制させる薬がメマりーです。

興奮すると、グルタミン酸が増えて細胞内にカルシウムイオンを発生させます。このカルシウムイオンが、神経細胞を死滅させる原因と言われています。

メマリーは、中度から高度にかけて使用する薬で、上記の3つとは異なり消化器系への副作用はありませんが、頭痛やめまい、血圧上昇などの副作用があるそうです。

アルツハイマーと異なる認知症の治療薬は少ない

最後に、認知症はアルツハイマー型だけではありません。アルツハイマー型と同じように多いと言われている、レビー小体型認知症を含めた、日本三代認知症があります。他の認知症に関しての新薬は、まだあまり出ていないのが現実のようです。

日本三代認知症
  1. アルツハイマー型認知症
  2. 脳血管性認知症
  3. レビー小体型認知症 (状況によっては医師の判断で、メマリーを服用することもあるそうです。)
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